藤子・F・不二雄の代表的な漫画を3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)で映画化した「STAND BY ME ドラえもん」(公開中)は、実にズルい作品だ。原作にある数々の感動的なエピソードを1本につなげるなんて、絶対に泣けるに決まっている。特に小学生のころに読んでジンときた「さようなら、ドラえもん」を入れるなんて、ほとんど反則技に近い。 監督は日本初の長編3DCGアニメ「friends もののけ島のナキ」(2011年)を手がけた八木竜一と山崎貴の2人。「friends」はハリウッドのピクサー社が製作した「トイ・ストーリー」シリーズに匹敵する感動作だったので納得だ。「STAND BY ME(以下「SBM」)ドラえもん」を製作した“日本のピクサー”であるクリエーター集団「白組」のオフィスで八木監督に話を聞いた。