上水内郡中条村御山里で7月上旬と8月下旬に稲が突然枯れる被害が5件あった。このうち7月上旬の1件では強い除草剤が検出されており、何者かがまいた可能性が浮上。長野中央署は8日までに被害届を受理し、器物損壊の疑いで調べている。村産農産物の安全性を確認する必要があるとして、5日から農産物の出荷が一部で停止する事態となっている。 また、ほぼ同時期に、村会議長だった久保田良一さん(72)に辞職を求める不審な電話が久保田さんや同級生の自宅、村役場などに相次いだ。久保田さんは事態を収拾させるためとして、8日の村議会臨時会で辞職した。 村などによると、7月上旬に久保田さん宅がある御山里太田地区で隣り合う3枚の水田計約1200平方メートルのうち約100平方メートルで稲の一部が突然枯れた。全農県本部の研究機関の県農村工業研究所(須坂市)で調べると、通常田畑には使わない除草剤「ブロマシル」が検出された。