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ブックマーク / synodos.jp (12)

  • 新型コロナ感染症は「近代の終わり」を促すか?/岡本裕一朗 - SYNODOS

    2020年初め、中国の武漢で始まった(とされる)新型コロナ感染症は、瞬く間に世界的な流行となり、3月以降には多くの国々で非常事態宣言を出すまでになった。しかし、5月になると、感染の終息傾向が見えだしたこともあり、宣言は次第に解除され、世界的にも日常生活が戻りつつある。この後、何事もなかったように、以前と同じ世界が始まるのだろうか。それとも、「ポストコロナの世界」は、今までとはまったく違ったものとなるのだろうか。 もちろん、今回の感染症は、あくまで第1波であって、第2・3波が予想されている。また、ワクチンや有効な治療薬の開発も関係してくるので、今のところ確定的なことは言えないだろう。死者の数からいって、過大評価・過剰対策すべきでないという意見だってある。もしかしたら、たんなる一時的な現象で、けっきょくは何も変わらなかった、ということになるかもしれない。したがって、「ポストコロナの世界」を語る

    新型コロナ感染症は「近代の終わり」を促すか?/岡本裕一朗 - SYNODOS
  • リベラルとは何か?――その概念史から探る/髙山裕二 - SYNODOS

    はじめに――「リベラル」は死語! 日のセッションで私に課せられたお題は、「リベラル」の歴史や定義について、です。わたしは政治思想史を専門としていますので、その領域で「リベラル」がどう考えられているのかと、それに対する私の若干のコメントを今日はお話ししたいと思います。 まず、題に入る前に、日では「リベラル」と言ってもピンとくる人が少なく、しかも今日ではおそらく若者一般のあいだでその魅力がますます落ちていることに触れておきたいと思います。その理由として、大雑把に言うと次のような事情が考えられます。 ひとつは、戦後日では長らく自民党が政権与党であり続けたわけですが、その自民党のなかにも「リベラル」と呼ばれる人びとが含まれていたため、リベラルが日政治を語る政治機軸(哲学)にはならなかったという事情があります。 もうひとつは、冷戦体制の崩壊と〈革新対保守〉という構図の終焉が挙げられます。し

    リベラルとは何か?――その概念史から探る/髙山裕二 - SYNODOS
  • ムスリムは何を信じているのか?/松山洋平 - SYNODOS

    現在、地球上には16億人ほどのムスリム(イスラーム教徒)がいると言われる。このうちの五分の一前後は、イスラーム教が支配的な宗教ではない国の中で、マイノリティとして暮らしている。当然、日にもムスリムがいる。正確な統計は存在しないが、十万人前後の外国人ムスリムが日に居住していると見られている。日人のムスリムもおり――これも、正確な統計は存在しないが――その数は1万人から2万人程度であると筆者は考える(注1)。 (注1)これよりも少ない数を示す調査結果もあるが、それらの調査では、イスラーム団体と深くかかわらずにムスリムとして生活する日人の多さを全く認識できていない。 ムスリムの動向は今や、グローバル化された世界の情勢を考えるための不可欠な要素のひとつである。のみならず、ムスリムが増加傾向にある現代の日を生きる上でも、イスラーム教の世界観への理解を深める必要がある。 かかる背景から、「イ

    ムスリムは何を信じているのか?/松山洋平 - SYNODOS
    yoshikogahaku
    yoshikogahaku 2016/05/31
    "神によって禁止された行為を犯したとしても、その者の信仰が失われるわけではない""たとえムスリムが酒を飲んだとしても、「罪を犯したムスリム」になるだけであり、その者はムスリムであり続ける"
  • 災害下の外国人住民に適切な情報を――「やさしい日本語」の可能性/佐藤和之 - SYNODOS

    東日大震災が起きたとき、被災外国人に避難や生活や復旧の情報が的確に伝わったかというと、阪神淡路大震災のときや新潟県中越地震のときとほぼ同じ状況にありました。とくに東日大震災の場合、被災地に住む外国人の国籍は160カ国以上でした(※1)ので、情報をそれぞれの母語で得ることはありませんでした。 (※1)災害救助法適用市町村の外国人登録者数について(法務省) 正確に言うと、英語中国語や韓国・朝鮮語では伝えたのですが、刻々と変わる情報をそれらであってさえ逐一伝えることはできなかったということです。たとえばその市の担当課に英語の専門職員がいたとして、被災下での外国語対応は、限られた通訳者たちの能力を超えてしまいました。発災直後から外国人住民の安否確認や被災状況の収集に就いてきた彼らですが、さらに文化の違いから生じる日人では必要としない情報までも翻訳しなければなりませんでした。デマや差別の問題

    災害下の外国人住民に適切な情報を――「やさしい日本語」の可能性/佐藤和之 - SYNODOS
    yoshikogahaku
    yoshikogahaku 2015/09/29
    まったくその通りだと思う!自分が外国語を話す時のことを考えればいい。同じ言語でも平易かつ丁寧だと全く難易度が違う。
  • モルヒネを人類の宝として有効に使うために――がん疼痛緩和目的への応用/船山信次 - SYNODOS

    モルヒネという言葉で何を思い浮かべるでしょうか。たぶん、麻薬とか犯罪、そして、麻薬について喧伝されている「ダメ! 絶対!」などの標語を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。 確かにモルヒネは麻薬であり、密輸や濫用などの犯罪にもからむことが多い薬物ではあります。 では、モルヒネは私たちの社会から完全に駆逐されるべきものなのでしょうか。いいえ、実は、モルヒネは日薬局方にも収載された歴とした医薬品でもあります。モルヒネは主に、激しい疼痛時における鎮痛・鎮静などの目的で使用されます。考えようによっては神が人類に与えてくれた最高の薬と言ってもよい側面すらあります。 この稿においてはモルヒネの来歴や濫用の問題について述べるとともに、その医療応用について述べたいと思います。(医療応用に関心がある方はこちら→https://synodos.jp/science/13936/3 )とくに、わが国ではモ

    モルヒネを人類の宝として有効に使うために――がん疼痛緩和目的への応用/船山信次 - SYNODOS
  • イスラム主義と左派――シャルリ・エブド襲撃事件に記して / マイケル・ウォルツァー / 政治哲学 (翻訳 / 高波千代子、吉田徹) | SYNODOS -シノドス-

    イラン革命から35年が経ってなお、宗教復興の時代、今でいえば「ポスト世俗主義」の時代を、左派の人間やこれに賛同する人(多少距離のある人も含め)は、これを理解するのに苦労しており、理解することすらも拒んでいる。私たちは「世界の脱魔術化」を心待ちに、近代化が達成された暁には科学の勝利と世俗主義がもたらされるだろうと信じてきた。その後、私たちはニック・コーエンが記すように「啓蒙主義の教えを忘れて、あらゆる過激な信仰は圧政を生み出す可能性がある」のを目撃するに至った。 今日では、世界のあらゆる宗教が復興の明らかな途上にある。復興を遂げた宗教は、麻薬というよりは、刺激的な興奮剤である。1970年代以降、特にこの10年、この興奮剤はイスラム世界で最も強く効いている。パキスタンからナイジェリア、そしてヨーロッパの一部で、現代のイスラム教は多くの人々、特に男性に多くの影響を与えている。そして、宗教は、その

  • 感染拡大のデング熱! 蚊の生態からわかることとは/嘉糠洋陸×森澤雄司×荻上チキ - SYNODOS

    連日感染者の増加が報道されるデング熱。デング熱によってどのような症状があらわれるのか。なぜ今年注目を浴びるようになったのか。治療法はどのようなものがあるのか。媒介する蚊の生態を学びながら今後の対策について考える。TBSラジオ 荻上チキSession-22 「感染拡大のデング熱。蚊の生態と対策」より一部抄録。(構成/山菜々子) 荻上 今日は、国内感染の拡大が連日取り上げられてきた「デング熱」を取り上げます。基礎的な知識に加えて、蚊の生態についても学び、今後の対策について考えていきたいと思います。二人のゲストの方にお越しいただいています。まずは、病原体媒介節足動物がご専門の嘉糠さんです。よろしくお願いします。 嘉糠 よろしくお願いします。 荻上 「病原体媒介節足動物」というのは、これは文字通り、蚊を含む、病気を媒介する節足動物ということですか。 嘉糠 そうです。この中にはマダニが含まれてきま

    感染拡大のデング熱! 蚊の生態からわかることとは/嘉糠洋陸×森澤雄司×荻上チキ - SYNODOS
    yoshikogahaku
    yoshikogahaku 2014/09/24
    勉強になった!O型で涙目・・。
  • 母親を子宮に沈める社会 ――大阪二児遺棄事件をもう一度考えるために/映画『子宮に沈める』 緒方貴臣×角間惇一郎 - SYNODOS

    2010年7月末に発覚した大阪二児放棄事件がきっかけとなって撮影された映画『子宮に沈める』が2013年11月9日に公開される。当時、「風俗で働いていたこと」「ホスト通いをしていたこと」ばかりが報道されていたことに疑問を抱いていた緒方貴臣監督は、作品を、すでに風化しつつある事件を「改めて考えるきっかけになれば」と語る。事件が活動開始の大きなキッカケのひとつであったと話す一般社団法人GrowAsPeople代表・角間惇一郎氏と、作品について、事件について語り合った。(構成/金子昂) 角間 最初にお聞きしたいのですが、この映画のタイトルである『子宮に沈める』だけをみて批判をされる方もいらっしゃると思うんですね。なぜこのタイトルにされたのでしょうか? 緒方 この映画は2010年に起きた大阪二児遺棄事件(*1)――ぼくは大阪二児放置死事件と呼んでいます――がひとつのきっかけとなって撮った映画です

    母親を子宮に沈める社会 ――大阪二児遺棄事件をもう一度考えるために/映画『子宮に沈める』 緒方貴臣×角間惇一郎 - SYNODOS
    yoshikogahaku
    yoshikogahaku 2013/10/31
    “社会が女性を母性の象徴である子宮に沈めこんでいる”物凄い重要だ!もっと言うてくれ!
  • 「小さな政府」という誤解/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    この連載では、これまでの三十年ほど、世界中でみんなが「大きな誤解」をしてきたという話をします。 「誤解」というのは何かと言うと、「小さな政府」というスローガンのことです。こないだ亡くなったイギリスのサッチャーさんから始まって、小泉さんとかブッシュさんとか、このかんずっと、世界中でいろんな政権が追求してきましたよね。 最初はいま名前をあげた人たちなんかが、大きな企業が自由におカネもうけできるようにしよう、もっと競争を激しくしようということで、「小さな政府」の路線を進めました。「新自由主義」政策と呼ばれています。 これが、格差だとか貧困だとか、地域の人々の絆の崩壊だとか、金融危機だとかをもたらしたというわけで、今度は、イギリスのブレア政権とか、アメリカのクリントン政権だとかが、もう少しマイルドにした路線をとりました。新自由主義でも、これまでの福祉国家でもない、「第三の道」だとかと自称していたも

    「小さな政府」という誤解/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
    yoshikogahaku
    yoshikogahaku 2013/10/24
    面白い。続きが楽しみ。
  • アラブの怪談――ランプの魔人「ジーニー」とは何者か?/清水芳見 - SYNODOS

    で怪談といえば、多くの場合いわゆる幽霊が主人公ということになるであろうが、アラブ世界については、そもそも幽霊に関する報告自体が少ない。しかも、18、19世紀に同地を旅したヨーロッパ人の旅行記や探検記のなかの数少ない記述を見ると、「幽霊(ghost)は知られていない」とか「ふつうの幽霊の概念は存在しない」といったことが書かれていたりする。 ここで「幽霊」という日語を使ったが、この「幽霊」をどう定義するかはそう簡単ではない。ことにその類似の概念である「妖怪」、「化け物」、「オバケ」等とどこでどのように区別するかは、日でも柳田國男以来議論されてきた大きな問題である。その柳田は、「幽霊」とその他の「化け物」とを、主に出現する場所と時間によって区別した(『妖怪談義』、1956年刊)。それによると、前者は出現する場所が決まっておらず、これに狙われたらいくら遠くに逃げても追いかけられるが、後者は

    アラブの怪談――ランプの魔人「ジーニー」とは何者か?/清水芳見 - SYNODOS
    yoshikogahaku
    yoshikogahaku 2013/10/11
    素晴らしい考察。この人の著書も面白いよ。アフリートの概念は本当に一般的だし、転じて「やんちゃ」みたいな意味でも使う。
  • 携帯電話を手にしたアフリカ牧畜民、その光と影/湖中真哉 - SYNODOS

    携帯電話を手にしたアフリカ牧畜民、その光と影 湖中真哉 アフリカ地域研究 / 人類学 / グローバリゼーション研究 国際 #アフリカ#牧畜民#携帯電話 サヴァンナに屹立し、携帯電話で通話する牧畜民(遊牧民)マーサイの美しい戦士が描かれた巨大な看板。ケニアの首都ナイロビの路上で、それを目にするようになったのはここ数年のことである。おそらくは、「我が社の通信網ではこんな僻地でも圏内ですよ」ということを強調するための携帯電話会社の広告なのだが、たしかに印象的ではある。 近年、国内外で、アフリカ牧畜民の携帯電話利用を扱った報道をよく目にするようになった。しかし、まさか、BBCや朝日新聞でもとりあげられるようになるとは、筆者も夢にも思っていなかった。携帯電話を利用するアフリカの牧畜民、とくにマーサイの姿は、相当印象的に見えるらしく、いまや世界中の注目を集めている。筆者も、グローバリゼーションの典型例

    携帯電話を手にしたアフリカ牧畜民、その光と影/湖中真哉 - SYNODOS
    yoshikogahaku
    yoshikogahaku 2013/07/13
    ノビア人がラクダに乗りながら携帯使ってるの見たことある。ながら運転はアカンで。
  • 貧困は連鎖する/安田菜津紀 - SYNODOS

    「豊かな日なのに、ホームレスの方がいて驚きました」。カンボジアから留学に来た友人の率直な感想だ。日貧困問題は「世界の貧困に比べれば、問題視するほどではない」と、あまり光を当てられずにきた。しかしアフリカや各国にはびこる飢餓のような「絶対的貧困」の問題としてではなく、日で考えなければならないのは、その社会のなかに身を置いたときに、生活上の望ましい状態を維持することができるかどうか、つまり「相対的貧困」だ。 わたしがこの日貧困問題について考え始めたのは、学生時代だった。もともと幼いころから母子家庭に育っていたため、生活が楽ではないことには慣れていた。けれどもそんななか、家庭を支えてくれていた母が癌を患った。手術後の経過は良好ではあったが、癌以外の病も患うこととなり、以前のように働ける状態ではなくなってしまった。 そこでわたしたちはまず市役所に行き、生活保護を申請することにした。する

    貧困は連鎖する/安田菜津紀 - SYNODOS
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