大手電力会社でつくる電気事業連合会は、2015年度までに全国の原発16~18基で実施する予定だったプルサーマル計画を先送りする方向だ。使用済み核燃料の再処理工場の完成が遅れているのに加え、停止している原発の再稼働の見通しが立たないためだ。 核燃料サイクル事業の柱の一つであるプルサーマル計画が延期されれば、核燃サイクル事業の必要性そのものを疑問視する声が強まる可能性もある。 プルサーマルは国が方針を示し、電事連が実施計画を策定している。1997年に「2010年度まで」に実施する予定だった計画は、09年に「15年度まで」に延期された。原発を持つ大手9電力と日本原子力発電など11社で計16~18基の実施を見込んでいる。 11年の東京電力福島第一原発の事故前は、プルサーマルは同原発3号機、関西電力高浜3号機など計4基で実施された。だが、福島第一原発の事故の影響で国内全ての原発が停止。新規制基準への