伝熱工学の眼で料理を考えると本当に面白い。 鍋ひとつ取っても、例えば火力によって鍋内面の熱的境界条件が変わるし、火力が同じでも鍋の材質が違えば境界条件も変わる。おそらく銅鍋とかは、温度分布が小さく、均一に加熱できるので、等熱流束条件よりも等温条件に近くなるのかもしれない。ただし、鍋底面と鉛直面では内容物に対する伝熱モードが違うし(自然対流の影響が違う)、内容物に触れていない部分も存在するので、等温とは言い切れないと思う。 鍋の中身が焦げるボーダラインは、鍋・中身界面の温度によって決まる。所与の条件が同じ場合、鍋内面の熱伝達率が小さいほど焦げやすい。鍋内における鍋~内容物間の伝熱は、何もしない場合、自然対流熱伝達が支配的だから、粘性の高い流体(カレーとか)は焦げやすい。絶えずかき混ぜてやれば、伝熱モードは強制対流熱伝達となり、鍋内容物の温度勾配が解消され、鍋底の温度は上がらず、焦げない。 電
石黒 千賀子 日経ビジネス編集委員 日経BPに入社後、英LSEに留学し修士取得。日経ビジネス、日経ナショナルジオグラフィック、日経ベンチャーを経て、2003年日経ビジネスに編集委員として戻る。主に、本誌の「世界鳥瞰」の欄を担当。 この著者の記事を見る
1949年大阪府生まれ。近畿大学農学部水産学科卒業後、日本ハムに入社。京都・奈良の営業所を経て、本社へ。営業企画、広告宣伝を経て、1997年、Jリーグクラブのセレッソ大阪(大阪サッカークラブ株式会社)取締役事業本部長に就任、2000年に同社代表取締役社長。 一旦本社に戻った後の2005年、株式会社北海道日本ハムファイターズ常務執行役員事業本部長に就任。翌年より代表取締役社長。日本一(2006年)という成績面だけでなく、経営の黒字転換、本拠移転からの地域密着という難しいミッションを中心的に進めた。現在は、近畿大学経営学部教授。 日本一のチームをつくる 2004 年、日本ハムファイターズは、本拠地を札幌ドームへ移転した。そのファイターズに黒字転換と地域密着というミッションをもって送り込まれたのが、以前にJ リーグのセレッソ大阪の社長を務め、赤字だったクラブの経営を軌道に載せた藤井純一である。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く