天皇陛下(78)は18日、入院先の東大病院(東京都文京区)で、心臓冠動脈のバイパス手術を受けられた。午前11時1分に始まった手術は、約4時間後に無事終了。陛下は集中治療室(ICU)に移った。術中の出血はほとんどなく、麻酔からの目覚めも順調で、経過が良ければ、2週間程度で退院できる見通し。執刀は順天堂大心臓血管外科の天野篤教授(56)を中心とした順天堂大と東大の合同チームが担当した。 東大病院から請われる形で天皇陛下の手術に参加し、執刀医を務めた天野教授は会見で「個人的経験からすると、普段の手術を普段通りに行った」と、平常心で臨んだ心境を語った。心臓を動かしたまま迂回(うかい)用の血管をつなぐオフポンプ式の冠動脈バイパス手術では、世界的権威。安全で質が高い手術を、どれだけこなせるかというテーマに向き合った長年の努力が、「ゴッドハンド」と呼ばれる今の立場をつくりあげた。 大学病院内でのエリート