ブランシャールの小論に始まるDSGE論争、就中12日に紹介したクルーグマンのエントリに、ジョージ・エバンス(George Evans)が表題のEconomist's Viewエントリ(原題は「What's Useful about DSGE Models?」)で反応し、DSGE*1の特長として以下の4点を挙げている。 価格摩擦を取り込みつつ注意深く展開されたミクロ的基礎付けを持つモデルなので、きちんとした枠組みの中で各種の拡張(様々な部門、捻り、調整コスト、細部を表すパラメータの追加)が可能 これは理論的には、誘導型IS-LMモデルにアドホック的に特性を追加するより魅力的。 ただし、とりわけ教育やざっくりとした政策分析においてアドホックモデルも有用であり、IS-LMモデルはマクロ経済学の主砲の一つ、という点はエバンスも認めている。 将来の経済変数に関する予想に明確かつ中心的な役割を与えてい