イギリスがEU離脱を決め、アメリカではトランプ大統領が誕生。今年、フランス大統領選、ドイツ連邦議会選など重要な選挙が行われる欧州では、「さらにヤバいことが起きる」との予測がまことしやかに囁かれる。はたして分断はより深刻化し、格差はさらに広がるのか? 勢力を拡大する右派に対し「レフト」の再生はあるのか? 在英歴20年、グラスルーツのパンク保育士が、EU離脱のプロセスが進むイギリス国内の状況を中心に、ヨーロッパの政治状況を地べたの視点からレポートする連載、その第12回。3月14日に76歳で亡くなった天才宇宙物理学者スティーヴン・ホーキング博士。宇宙の真理を探究し続ける一方で、政治・経済の問題にも積極的にコミットする闘士だったことは、日本ではあまり知られていない。緊縮財政からNHS(無料国家医療制度)を守るために闘った最後の姿を伝える貴重なレポート。 「車いすの天才物理学者」スティーヴン・ホーキ