6月24日、セコムの株主総会が開かれた。好業績のなかで今年5月に当時の会長と社長が解職され、ガバナンスのあり方に議論を呼んだ。この日の総会では創業者の飯田亮・取締役最高顧問の発言が注目されたが、本人は体調不良を理由に欠席。取締役選任などの議案は滞りなく承認されたが、複数の株主からは83歳という高齢でもある飯田氏に対し「そろそろ卒業されては」など引退を勧める意見が上がった。 株主総会は東京都千代田区の「ベルサール半蔵門」で開かれた。入口には直立不動のセコム社員が並び、会場内に入っていく株主に丁寧に頭を下げていた。報道陣も別室でモニターでの見学を許されたが、会場内の撮影や録音は禁止。セキュリティ業界の最大手であるセコムらしい「鉄壁」ぶりだ。 セコムは今年5月11日の取締役会で、前田修司会長(当時)の解職動議が出され、11人中6人の賛成により可決。前田氏とともに業容拡大を推進してきた伊藤博社長(