マンガ編集部を運営するうえで必要な考え方として、「我慢」や「目利き」という観点があります。 最近の大ヒット作品の中では、とある青年誌に連載中の『K(仮称)』という作品があります。この作品は、9巻~10巻くらいまでは連載作品としてはそれほど目立って売れた作品ではありませんでした。 しかし、この10巻前後で、作品の中に大きな変化があり、以降、誰もが知る大ヒット作品と呼ばれるようになりました。その後は、押しも押されもしない大作として、今や100巻までもう一声というところまで来て、単行本販売も映像化も絶好調を維持しています。もし、早々に連載を切り上げ、5巻あたりで打ち切りすれば、この大ヒットまで育ってはいなかったわけです。 この大ヒットを支えたのは、ヒットするまで待った「時間」であり、売れると信じた作品を売り切るためのプロモーションの努力を重ねる「我慢」であると思います。 編集部は「新連載を始める