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ブックマーク / movie.maeda-y.com (6)

  • 超映画批評『天気の子』40点(100点満点中)

    天気の子』40点(100点満点中) 監督:新海誠 声の出演:醍醐虎汰朗 森七菜 ≪元に戻った≫ 『君の名は。』は250億円という空前のヒットを記録したアニメ映画で、新海誠という、それまであまり知られていなかったアニメ作家の名前を一躍スターダムに押し上げた。 芸術性という意味でも、商業的な意味でも宮﨑駿やスタジオジブリの後継者を探していた東宝の関係者にとっては、まさに最高の"メジャーデビュー"だったといえるだろう。 その新作ともなれば、もう成功は約束されたようなものだ。 だが私のように、一抹の不安を感じていた人も少なくなかったろう。むろん、客は入る。それは間違いない。だが一方で映画は、製作期間や予算がしっかりつけば傑作ができるというものでもない。普段からそれを痛感する者にとっては『天気の子』は「やっぱりな……」と不安が的中した形になる。 高校1年生の帆高(声:醍醐虎汰朗)は、離島から東京へ

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    ytn 2019/07/23
    "彼の本質はきっと文学者なのだろうと思うが、こういう人に大衆ウケと大ヒットを押し付けてしまうと、『天気の子』のような安易なファンタジーものをやることになり、文学でなくラノベになってしまう"
  • 超映画批評「わたしは、ダニエル・ブレイク」90点(100点満点中)

    「わたしは、ダニエル・ブレイク」90点(100点満点中) 監督:ケン・ローチ 出演:デイヴ・ジョーンズ ヘイリー・スクワイアーズ 世界中で起きている福祉現場の悲劇 日では、数%に満たぬ生活保護不正受給問題をことさら大きく扱いたがる人々が目立つ。小田原では「生活保護舐めんな」とのメッセージが書かれた自作ジャンパーやマグカップを担当職員らが作って人事異動の記念品にしていたが、この職員を擁護するネット世論が幅を利かせている。 いつからこの国はこんなに寛容の精神がない国になってしまったのか。嘆いている人もきっと少しは残っているだろう。そんな人に「わたしは、ダニエル・ブレイク」は、この上ない肯定感と自信を与えてくれる傑作である。 59歳のダニエル・ブレイク(デイヴ・ジョーンズ)は、長年大工として生きてきた。だが心臓病でドクターストップがかかり、職を失ってしまう。やむなく国の援助を求め福祉事務所を訪

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    ytn 2018/01/21
    "境においても自らの足で立とうとする誇りある人間を、いかに福祉行政の現場が見下し、打ち砕いているか。世界中でいま起きている、まさにリアルタイムなレポートである"
  • 超映画批評「シン・ゴジラ」90点(100点満点中)

    「シン・ゴジラ」90点(100点満点中) 監督:樋口真嗣 出演:長谷川博己 竹野内豊 ハリウッド版をすら凌駕する、これぞ2016年の日にふさわしい新ゴジラ 私は「シン・ゴジラ」が完成した直後、その事をある制作スタッフから聞いた。やがて試写予定についても別会社のスタッフから知らされていた。だが結局、公開までに通常の大々的なマスコミ向け試写会は行われなかった。 あの庵野秀明総監督の事だから、完成といいつつポスプロの沼に嵌ったか、あるいは初号試写を見た宣伝チームが急きょ事前に我々に見せることをやめる判断をしたのか。いずれにしても映画ライターの間ではこういう場合、ろくな結果にならないとの経験則がある。 しかも、たまたま見に行った都心の映画館の入りがきわめて悪かった(上映10分前の段階でなんと私一人)事もあり、不安は増大する一方だったが、なかなかどうして、「シン・ゴジラ」は期待をはるかに上回る大傑

    超映画批評「シン・ゴジラ」90点(100点満点中)
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    ytn 2016/07/30
    "人物の肩書と名前が庵野作品らしい明朝体のテロップで仰々しく表示される。 ...しまいには兵器名や型番まで出まくって、この文字が画面に出てくるたびにこちらは爆笑するほどになる"
  • 超映画批評「ナイトクローラー」90点(100点満点中)

    「ナイトクローラー」90点(100点満点中) 監督:ダン・ギルロイ 出演: ジェイク・ギレンホール レネ・ルッソ ブラック起業ムービー いまどきの時代の特殊性を考慮せず「若い奴はどんどん起業しろ」などという大人はいささか無責任である。そういう人は、説教を垂れる前にまず「ナイトクローラー」を見るべきである。 ルイス(ジェイク・ギレンホール)は窃盗もいとわず暮らしている男。ある日、交通事故の現場に偶然遭遇した彼は、そこでカメラを回す奇妙な男を見つける。その男は事故、事件現場専門のパパラッチであり、興味を持ったルイスは早速自分も見様見真似で開業するのだが……。 エスカレートするテレビ局の視聴率競争、そのためならどんな過激なことをしてもいいのか……的なメディア批判がこの映画の表の顔である。多くの批評家もその点を評価している。 だが私にいわせればこの映画の裏の顔は、「ブラック時代の成功マニュアル」で

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    ytn 2015/09/13
  • 超映画批評「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」30点(100点満点中)

    「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」30点(100点満点中) 監督:樋口真嗣 出演:三浦春馬 長谷川博己 水原希子 ファンをないがしろにした報い 諫山創の人気漫画の実写映画版として期待されていた前編「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」は、当サイトの批評文に樋口真嗣監督が激しく反応したことで炎上騒動を巻き起こした。関係者やスタッフの度重なる燃料投下でそれは大火となり、結果として初動50億の興収を期待されながらいまだ30億程度と、ファンにそっぽを向かれる結果を招いた。今頃映画会社の偉い人たちは、頭を抱えていることだろう。 100年以上ぶりに現れた人い巨人たち。崩壊した壁を修復すべく調査兵団が奮闘する中、アルミン(郷奏多)をかばったエレン(三浦春馬)はなぜか巨人化し、他の巨人を攻撃し始めた。それを見た人類側の生き残りは、敵か味方かわからぬエレン

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    ytn 2015/09/13
    招待状が届いてる段階で、何をどう書いても前田の勝利は確定的に明らかだった。/文章としては面白かったけど批評としてはクソ。こういうのをネットの暗い情念ていうんですか?私、きになります(><)
  • 超映画批評「アメリカン・スナイパー」100点(100点満点中)

    アメリカン・スナイパー」100点(100点満点中) 監督:クリント・イーストウッド 出演:ブラッドリー・クーパー シエナ・ミラー 神からの警告 アメリカでこの映画のことを好戦的とか、ヒロイズムを強調しすぎだとか、アメリカ万歳イズムだなどといって批判する人たちがいると聞いて、私は仰天した。いったいどこをどう解釈すれば、そんな真逆の受け取り方をするのだろう。 頑健な肉体と精神、たぐいまれな能力に恵まれたクリス(ブラッドリー・クーパー)は、強者に生まれた責任感と愛郷心から海軍に志願する。やがて特殊部隊ネイビー・シールズ最強の狙撃手となった彼は、イラク戦争の最前線で目覚ましい活躍を見せる。だが、同時にテロリストにとって高額の賞金首となるのだった。 オバマ大統領夫人まで巻き込んだ大議論となっている「アメリカン・スナイパー」をめぐる騒動だが、それも納得のすさまじい完成度である。私に言わせればこの映画

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