車いすで活動する参議院議員・木村英子さん(57)。「障害者があたりまえに生きられる社会」の実現を目指し3年前に国政の世界に入ったが、日本の入管行政にも深い懸念を持っている。5月10日に野党5党・会派が参院に提出した新設の難民等保護法案や出入国管理及び難民認定法(入管法)などの改正案では、発議者に名を連ねた。関心を持ったきっかけの一つは、2021年3月に名古屋出入国在留管理局(名古屋入管、名古屋市)で収容中のスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が死亡したことだった。収容されている外国人の処遇を知るために、出入国在留管理庁(入管庁)の施設を視察し、「自分のいた障害者施設(での虐待)を思い出してショックを受けた」という。詳しく聞くと、問題解決には外国人当事者の関与など「外の目」が必要だと訴えた。【和田浩明】 治療受けられないのは虐待と一緒 ――入管行政に関心を持つようになった