2022年(令和4年)10月24日、最高裁判所で著作権侵害をめぐる1件の判決がありました。「音楽教室事件」と呼ばれ、知財関係者の関心を集めたこの訴訟は、全国で音楽教室を営む個人や法人249名が原告となり、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)を訴えた事件でした。 訴訟ではさまざまな争点が争われましたが、最終的に問題になったのは、音楽教室は、生徒の演奏について著作権使用料を支払わなければならないのか、という点でした。今回は、この問題について、背景にあるカラオケ法理の歴史も紐解きながら、この判決を読んでいきたいと思います。 ⚫︎音楽教室事件 原告:全国で音楽教室を営む個人や法人249名 被告:一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC) 原告らの音楽教室における被告の管理する楽曲の使用について、被告が原告らに対して請求権を有しないことの確認を求めた訴訟。 第一審:東京地裁令和2年2月
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