“バチャ・バジ”は、10代の少年が男たちの前で踊るというアフガニスタンに古くから伝わる伝統文化。宴席に呼ばれた少年はきらびやかな衣装を身につけ、軽やかにステップを踏み、男たちをあおるようにターンを繰り返す。しかし少年たちの仕事は踊るだけにとどまらない。男たちと一晩をともに過ごすことを強いられることもあるのだ。 タリバン政権下では固く禁じられていた因習が今、アフガニスタンで復活している。番組ではダンシング・ボーイを仕込み、宴席に送り込んでいる男に密着する。男の名前はダスタガー。暇さえあれば街中を巡り、少年たちに鋭い視線を送る。ダンシング・ボーイとして素養がある子どもを探すためだ。容姿はもちろん、軽やかな身のこなしが条件だ。目を引く子どもがいれば親と交渉。了解が得られれば金を払い引き取り、踊りを教え込む。 権勢を誇る有力者にとって、ダンシング・ボーイを“所有”することはステータスの一部だ。北部