元来は、エリート=治める側としての支配階級が、蜂起する人民によって雪崩を打ったように進行した19-20世紀の「革命前夜」の不安の中で、その流れに抑制を唱えようとして衆愚の危険、人民革命の暴力性と反秩序的行為、衝動的破壊への警鐘を鳴らしたという流れの中で、当時の「保守主義者」と呼ばれた思想家が頻繁に戦略的に口にしてきたものであるし、そのギミックは形を変えて現代の社会にも残っている。 中国共産党が、西側の諸国により、人権を抑圧し、「非民主的な」体制であると批判されているのに反し、しばしば自らの体制を「民主」あるいは「民主主義」という言葉で語ることは米国からすれば奇異に極まるであろうが、その歴史的流れからすれば矛盾が無い。つまり支配階級=資本家に対抗する労働者=民衆の集団的権力統合である共産党を、「民主」の先鋭的な政治制度、政治的前衛としているのであり、彼らの中では驚くべきことに共産党と「民主主