電子相転移の醍醐味 〜強相関電子が生み出す材料科学の新しいベクトル〜 たった1つの電子を制御することを目指す半導体エレクトロニクス。それに対し、一度にたくさんの電子を制御するのが、十倉氏が対象とする強相関エレクトロニクスだ。「磁性とか電気伝導性とか光物性とか、電子がいっぱいないと実現できない機能ってたくさんあるんです」。真性半導体の基本的な構造であるバンド絶縁体では、結晶の格子点にある2つの席をパウリの排他律に従って上向きと下向きのスピンを持つ電子が1つずつ占め、電子が飛び移れる空席はない。対する強相関系の主役、モット絶縁体や電荷秩序系では、格子点に配置する電子は1つで空席はあるものの、隣り合う電子間のクーロン斥力によって電子は飛び移れない。電子は格子点に局在し、結晶状態となる。だが、これらは本来伝導電子であるため、外部からの微少な刺激によって電子の結晶状態が壊れると、金属的な電気伝導性が
ナノ空間から広がる世界 〜デンドリマー、バッキープラスチック〜 3次元的な広がりを持つ球状の枝分かれ分子、デンドリマー。その名はギリシャ語で樹木を意味するデンドロンに由来する。1991年、それまでプラスチックの研究を行っていた相田氏は、自分の研究室を持つと同時に新しい研究テーマとしてデンドリマーを選んだ。当時、デンドリマーの外側に物質を付け機能を持たせる研究が主流であった中、相田氏はデンドリマーの内部に着目した。「研究者は脚本家でもあります。他人と同じストーリーを作ってもしょうがない。まだ誰もやっていない内部には、きっと面白いことがあると思いました」。 「デンドリマーの真ん中で勝負していくことを、どうやってアピールするか」。相田氏はデンドリマーの中の空間に入れたポルフィリンの鉄錯体、ヘムの挙動を調べることにした。ヘムは血液中で酸素や二酸化炭素を運ぶ役目を持つ。血液中では周りをタンパク質で囲
Keyword: NIST; George Washington University; Simulation; resistivity 地域: 米国 分野: 研究 情報源: http://www.nanotechweb.org/articles/news/5/1/12/1 理論上、単層カーボンナノチューブは、最大で約20%の引張り歪(tensile strain)をもつ。しかし、高温でナノチューブが約280%伸びることを、ボストン大学、ローレンス・リバモア国立研究所そしてマサチューセッツ工科大学の研究者たちが確認した。 「我々は偶然“超可塑性(superplasticity)”現象を発見した」と、ボストン大学のJianyu Huang氏は語った。 「学生と私がナノチューブの高バイアス輸送の特性を研究していたとき、STM装置の探針であるナノチューブがいつももう片方の電極に引き寄せられて曲が
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