損傷神経、装置でつなぐ=サルで効果実証−生理研 損傷神経、装置でつなぐ=サルで効果実証−生理研 脊髄の傷ついた部分を迂回(うかい)し、正常な部分と脳を人工神経接続装置でつなげば手を動かせるようになることを、生理学研究所(愛知県岡崎市)の西村幸男准教授らの研究グループがサルを使った実験で証明した。人間にも応用が期待できるという。論文は11日付の欧州の専門誌に掲載された。 サルや人間が手を動かすには、脳の大脳皮質から出た電気信号を、脊髄経由で手の神経に届ける必要がある。だが、一度脊髄が傷つくと経路が遮断され、思い通り手を動かせなくなる。 研究グループは成長した雄のサルを用意。決められた通りに手でレバーを動かせば、ジュースがもらえるよう動作を覚え込ませた。 次に、このサルの脊髄の一部を傷つけて右手をまひ状態にし、コンピューターに電極を付けた人工神経接続装置を装着。行動や脳の活動状況を観察し