日本に住んでいるわれわれが歴史を通して抱え、いまだ克服できていない闇、部落差別。今回は長野市で発生し、長年ある一家を苦しめている隣人部落差別事件をとりあげる。2007年に20歳で兵庫県加古川市の屠場を舞台にドキュメンタリー映画『にくのひと』を撮った満若勇咲が、この事件をテキストと動画でレポート。満若へのインタビューと合わせ、ここに公開する。 § 長野県隣人部落差別事件レポート Text by 満若勇咲 長野県に住むある家族が近隣トラブルに巻き込まれ、7年に渡って悩まされている。隣人の嫌がらせに耐え続けるなかで、事態は部落差別事件へと発展した。 〈部落〉。果たしてこの言葉を聞いてピンとくる人はどれだけいるだろうか? これまでの反差別運動や人権意識の高まりにより、20〜30年前と比べれば、目に見える直接的な差別事件は減少しており、法務局の人権侵犯事件の救済手続き件数も減少傾向にある。苛烈な部落
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