カヤが抜かれ、下半分の青竹がむき出しになった大茅の輪(京都市上京区・北野天満宮) 「茅の輪の持ち帰りはけがれを持ち帰ること」。6月下旬に京都をはじめ各地の神社で行われる「茅の輪くぐり」のカヤを持ち帰らないよう、京都市内の神社がツイッターなどで呼び掛けている。背景には、カヤを持ち帰る民間信仰の存在や、茅の輪くぐりの信仰の意味が知られていない現状が垣間見える。 茅の輪はイネ科のカヤを素材として円状に編まれている。6月30日や前後の日に全国の神社で行われる神事「夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)」に欠かせない。茅の輪をくぐることで半年間の罪や災厄がはらわれ、清らかな身になるとされる。 上京区の北野天満宮は毎年6月25日に営む祭神菅原道真の誕生日の祭典に合わせて、直径約5メートルの「大茅の輪」を設置している。同天満宮は設置を前に「茅の輪のお持ち帰りはけがれを持ち帰ることになります」とツイッターに書