昔、トラピスト修道院に憧れたことがある。 トラピストクッキーは尼僧が焼いていると思い込んでいて、子どもが自立して旦那と死に別れて、それでも足腰が元気だったら修道院に行って私利私欲を無くし規則正しい生活を送りたい、と夢見ていた。 実際にはトラピスト修道院は男性修道士の祈りの場で、女人禁制であると函館で知って夢破れたのだけれど。 トラピスト修道院には申し訳ないことに、私は敬虔なる教徒ではない。 本当は尼寺でも、刑務所でもいい。 何も決めなくていい世界に行きたい、という後ろ向きな欲求がある。 決まった時間に起きて、お仕着せの服を着て、言われた仕事をこなしてみんなと同じ食事を食べる。 思えば私の夢見る生活は学校に似ている。 決められた登校時間、お仕着せの制服、定められた授業、規則を守りみんなと同じ生活をする。 あの枠の中にいた時はものすごく息苦しくて、お仕着せが嫌で、逃げ出したくて仕方なかったのに
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