これは、テレビや映画などで観る話しに似てますよね。いわゆる、ヤクザの親分の身代わりに下っ端が臭い飯を食ってくる、というものです。 Qがこのような話しを真似たのかどうかは知る由もありませんが、僕はまっとうに法律を遵守しながら生きている人間です。自分に無関係な罪を、Qの代わりに背負い込む義理はまったくありません。 当然ですが、そんなことを言われた僕は自分の身を守らなければいけませんでした。何しろ相手がQですから、どんな支離滅裂なことを言い出すか分かったものではありませんし…。事情聴取を受けた際は、刑事さんに僕が知っていることのすべてを包み隠さずお話ししました。 もしもあの時。Qが僕を身代わり犯人にでっち上げるような動きをしなければ、おそらく僕は警察に何も語らなかったはずです。なぜなら、どんな悪事をはたらいたとしても唯一の身内であることに変わりはありませんから…。ところが、Qは唯一の身内である僕