心配しているのは、雇用の問題だ。ただでさえ深刻な状況に陥っている。 最近1年ぐらいで、「失われた10年」に相当するほどの雇用が失われた。完全失業率は6月の速報値で5.4%。これから1年半から、2年で7%台に上がる可能性がある。 1つの大きな理由は、新卒採用がこれから大きく落ち込む可能性があるからだ。大学も、専門学校も、高校も新卒の採用が大きく落ち込み、若年層の失業が増える。 恐ろしいのは95年代半ばからの「失われた世代」と言われる若者と同じ境遇の人たちが“再生産”されかねないことだ。おそらく、就職を断念する層が増えていく。 これは「求職意欲喪失者」に分類される。完全失業率には含まれないが、全労働人口の2%ぐらいは占めているだろう。今後の就職戦線の厳しさで、意欲喪失者が大幅に増える可能性がある。だから、実質的な失業率は10%に近くなっていく。 失われた世代は正社員になれず、経済的にも恵まれな
![失業率10%時代がやってくる:日経ビジネスオンライン](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/05f492a9ba706b05ca8fd61b1840b099fb59fdc9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbusiness.nikkeibp.co.jp%2Fimages%2Fn%2Fnbo%2F2011%2Fcommon%2Fnbologo_ogimage.png)