狂喜セヨ、いや「狂気セヨ」なのかもしれない。それこそ狂気のように読んだ、もちろん徹夜。ただし、翌朝目が真っ赤になったのは、震えて泣きながら読んだから。 裏表紙の紹介文より―― 援ソ物資を積んで北極海をゆく連合軍輸送船団。その護送にあたる英国巡洋艦ユリシーズ号は、先の二度の航海で疲弊しきっていた。だが、病をおして艦橋に立つヴァレリー艦長以下、疲労困憊の乗組員七百数十名に対し、極寒の海は仮借ない猛威をふるう。しかも前途に待ち受けるのは、空前の大暴風雨、そしてUボート群と爆撃機だった… 鋼鉄の意志をもつ男たちの姿を、克明な自然描写で描破した海洋冒険小説の不朽の名作 しかしながら、レビューすることはほとんど無い。「凄絶な戦艦戦」とか「苛烈な自然の猛威」といった惹句を並べても自分で空々しい。書き口が「淡々+冷酷」、展開も容赦なし←これで充分。たとえば、きっと夢に見るだろうと恐れている場面(のひとつ)
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