安倍派から還流された資金を原資に税優遇を受けた疑惑について記者会見する菅家一郎氏=衆院第1議員会館で2024年5月27日、平田明浩撮影 国民から税を集め、必要な施策に配分するのが政治の役割だ。国会議員が税制度を悪用して優遇を受けるようでは、信頼を失うばかりである。 菅家(かんけ)一郎元副復興相ら複数の自民党議員が、政党支部に寄付することで所得税の控除を受けていた。自分が代表を務める政治団体に資金を移しただけで、「利益」を得ていたことになる。 個人が政党または政治資金団体に寄付した場合、所得税の軽減や還付を受けられる制度がある。これを使って、菅家氏は2018~21年の4年間で政党支部に計2378万円を寄付し、数百万円の税優遇を受けたとみられる。 寄付のうち1289万円は、派閥裏金事件で安倍派から還流された資金が原資だった。この分の控除は148万円に上った。 そもそも、公益性の高い団体への寄付