新宿区後援・5月新宿フレンズ講演会 統合失調症治療の新たな発見 講師 東京都精神医学総合研究所 統合失調症・うつ病プロジェクトリーダー 糸川 昌成先生 私は新宿生まれの新宿育ちで、先ほど実家に寄ってから新宿フレンズに来ました。 今日は、統合失調症の遺伝子に関わる最先端の研究の話です。少し難しいのですが、4章に分けて、できるだけ分かりやすくお話しいたします。 【1:遺伝子研究の概説-DNAとは?】 まず、統合失調症は遺伝するか? 統合失調症の双子の研究(ゴッデスマン1991)では、1匹の精子と1個の卵子が受精して誕生した一卵性双生児の統合失調症の患者、つまり「100%DNA(遺伝子)が同じ兄弟がふたりとも発症しているかどうか」を聞いたら、「兄弟ふたりとも統合失調症」と答えた一卵性双子は48%でした。ということは100%DNAが同じでも、半分強の52%の双子は、片方は統合失調症ではない。とな