第1回で注目するのは、私たちの命を奪いかねない、いわば「キラーストレス」とでも呼ぶべきストレスのメカニズムです。脳科学や生理学など最先端の研究によって、ストレスが血管や脳を破壊したり、がんを悪化させたりするといった、人を病に陥れる詳細なメカニズムが明らかになってきています。 キラーストレスが突然死やがんをどのように引き起こしていくのか。そして、ストレスの状態を把握するにはどうしたらよいのか。世界の最新研究から分かってきた効果的なストレス対策についてお伝えします。 ●キラーストレスとは 脳の扁桃体が不安や恐怖を感じると ストレス反応と言われる反応が始まります。 ストレスホルモンが分泌されたり自律神経が興奮したりします。そのために心拍数が増える、血圧が高くなるといった反応が起こります。これがストレス反応です。 一つ一つは小さくても、多くのストレスが重なると、キラーストレスともいうべき危険な状態