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ブックマーク / chikirin.hatenablog.com (7)

  • 本当に「かわいそう」なのは誰なのか? - Chikirinの日記

    先日の NHK の番組に関するエントリ の補足として、私がこの手の「かわいそうなお年寄りを殊更に強調する番組」がほんとーによくない(=害がある)と考える理由をまとめておきます。 それは、財源を明示しない「かわいそう論」は、常に若い世代への負担押しつけに帰結するからです。 日には既に、ものすごい額の借金があります。 それらを返済させられるのは、今の若者であり、今の子供であり、これから生まれてくる子供達です。 彼らは、今より大幅にアップするであろう消費税、所得税、社会保障費の支払いを通して、それらの借金と利子を負担することになります。 教育や医療を含む行政サービスだって、今の中高年&高齢者が享受したレベルのものは手に入らないでしょう。 借金の使い道が、彼らの未来の役に立つものであるなら、それもアリです。 でも、お金の使い道は「現時点での(かわいそうな)高齢者」なのです。 ほんとーに、それでい

    本当に「かわいそう」なのは誰なのか? - Chikirinの日記
  • 2014-01-01

    あけましておめでとうございます。 今年もちきりんブログをよろしくお願いいたします! お正月なのでお年玉の話。 子供にとってお年玉ってのは、もらってすぐに使えば毎月のお小遣いでは決して買えないモノが手に入る “使い甲斐の非常に大きな額” です。 ところが親の勧めに沿って “とりあえず貯金” してしまうと、大人になった後、「お年玉で何を買ったか」全く記憶に残りません。 この理由は、お金の価値の上昇スピードと、人の稼ぐ能力の上昇スピードの違いにあります。 小学校の時に 5000円もらったとしましょう。 小学生にとって 5000円は、自力ではとても手に入れられない大きな額です。 欲しくて欲しくてたまらなかった(でも親には買ってもらえなかった)何かを買っておけば、「やったー!!! うれしい!!!」という強い記憶が残るでしょう。 ところが数年が過ぎて高校生になると、貯金していた 5000円は最早そこ

    2014-01-01
  • 「生産性の概念の欠如」がたぶんもっとも深刻 - Chikirinの日記

    長く働いていた外資系(アメリカ系)の会社を辞めてほぼ3年。まったく英語を使わなくなった。 「日って、今でもこんなに英語が不要な社会だったんだ」とは驚いたけど、それはそれで「まあ、いいんじゃないの」と思ってます。 だって今どき母語だけで暮らしていけるなんて、すごく恵まれた国だってことだから。 「英語が話せない人と、まともな仕事につけませんよ」みたいな小国と比べて、平和で呑気でいい感じ。 なんだけど、ここ3年、どっぷり日社会に浸ってみて感じるもうひとつ別の欠如については、「これはちょっと深刻な問題だしょう」と思えます。 それは・・・「生産性の概念の欠如」 日って「生産性」という概念があるのは、工場の中だけなんじゃないの? それ以外のところ、たとえばメディアや公的部門、さらには民間企業のホワイトカラー(管理)部門から営業まで、 「この人たち、もしかして生産性っていう概念を全く持たずに働いて

    「生産性の概念の欠如」がたぶんもっとも深刻 - Chikirinの日記
  • 自分の強みを活かすというアホらしい発想 - Chikirinの日記

    まさかと思いますけど、「自分の強みを活かして勝負する」のが「いい作戦だ!」と思ってる人はもういませんよね? この「自分の持っている価値あるものを活かして○○する」という発想法のリスクや限界については、しっかり意識しておいたほうがいいです。 だってこれ、あきらかに「供給者視点」であって「消費者視点」じゃないでしょ。 そこが致命的なんです。 ↓こう書けばわかるかな。 供給者視点=自社の持つ圧倒的に優れた技術を活かして、商品開発! 消費者視点=消費者が熱狂するほど欲しがるものを、世界中から他社の技術を集めてでも開発! どうですか? 前者と後者の典型的な会社名、すぐに思い浮かぶでしょ? 前者は「差別化が大事」とか思ってるけど、後者は差別化なんて気にもしてない。 「差別化」ってのは対競合の視点であって、対顧客の視点の言葉じゃないから。 競合と顧客、まずはどっちを見るべきなのか、よくよく考えたほうがい

    自分の強みを活かすというアホらしい発想 - Chikirinの日記
  • 企業内・国際分業のススメ - Chikirinの日記

    大赤字を出したシャープに、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が出資して筆頭株主になるというニュースは、久しぶりの明るいニュースでした。 発表の翌日にはシャープの株価はストップ高となり、市場も高く評価したようです。 最近ちきりんは、「このグローバル分業の時代に、企業内の全機能を、すべて同じ国の人が担当する必要はないよね」と考えています。 欧米のグローバル企業では、インド人や中国人、東欧人など、様々な国の出身者がマネジメントメンバーに入っています。なのに日企業だけが、すべての役員が日人だなんてスゴク不利です。 だって、日人の得意な分野ならいいけれど、不得意な分野まで日人が担当したら、全体として巧くまわらないでしょ。 というわけで、「企業の中で、様々な国の人が自分たちの最も得意なことに集中して分業したらいいじゃん」と思うのです。 たとえば日には、「グローバル環境で大企業を経営する」スキルを

    企業内・国際分業のススメ - Chikirinの日記
  • 「先進国生まれ」という既得権益を守るためのデモ - Chikirinの日記

    あちこちの先進国で、格差反対デモが起きています。ちきりんが滞在中のローマでも先週土曜に大規模なデモが起き、逮捕者だけでなく死者まで出たとのこと。かなり大規模な騒動だったようです。(今は平穏に戻っています。) “アメリカンドリーム”とやらを誇っていた国で格差反対デモが始まったり、グローバリゼーションが大嫌いな、日の“デモ好きな人達”が、グローバル・デモに同調しているのも興味深いことに思えます。 その一方で、イタリアを旅行中のちきりんが今回やたらと目にするようになって驚いたのが、「インド人の団体旅行客」です。 今までも“海外旅行をするインド人”には、よく出会いました。でも、その多くは、超リッチなファミリーや一流ビジネスマンで、彼らは個人旅行や家族旅行をしていたのです。 こういう人たちが免税品店でブランドものを買う様子をみていると、ちきりんよりよほどお金持ちに見えたし、下手をすると「家に象を飼

    「先進国生まれ」という既得権益を守るためのデモ - Chikirinの日記
  • 新)4つの労働者階級 - Chikirinの日記

    階級といえば“資家 vs. 労働者”や、“経営者 vs. 雇われ人”という構造が定番ですが、最近は働く人の中に、新たな4つのグループが生まれてきていると感じます。 下図には淡い水色から濃い水色まで 4種類の人がいます。 一番上の (1) は、「システムを作る人」です。 ビジネスシステムを作る人の他、国のシステムを作る人もいます。 システムとは IT のことではなく、「物事の仕組み」という意味です。 「こういうビジネスをやろう!」とか「こういう制度を作ろう」と構想する人ってことですね。その人数はごく限られています。 次に少し濃い水色の (2) の人たち。 (1) の人はビジネスの構想が固まった後、(2)の人に、構想の実現に必要な各機能分野について「具体的な仕組みを作ってくれるよう」依頼(発注)します。 仕組みとして代表的なのは IT システムですが、それ以外にも、物流システム、マーケティン

    新)4つの労働者階級 - Chikirinの日記
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