新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束のため、1日も早いワクチンの開発を世界中が切望している──一部の人たちをのぞいて。 米紙「ニューヨーク・タイムズ」は「反ワクチン派」が、アメリカで起きている都市封鎖への抗議デモの背後にいることに警鐘を鳴らす。 なぜ「反封鎖」と「反ワクチン」は結びついたのか? そして彼らが及ぼす破滅的な影響とは? サクラメントの抗議デモの中心に「反ワクチン派」 カリフォルニア州サクラメントで5月1日実施された、知事にロックダウンの解除を求める抗議デモは、米国各地で見られた抗議デモと似ていた——群衆が州議会議事堂に押し寄せ、経済活動や日常生活をめぐる規制を解除するよう訴えた。 だがサクラメントのデモを組織したのは、武装集団のメンバーでもなければ、レストラン経営者でもなく、主要な保守系団体でもなかった。彼らは米国でもとりわけ声の大きな「反ワクチン派」の活動家たち