写真提供/時事通信 新聞やテレビをみていると、なんとなく疑問に感じる言葉がよくでてくる。たとえば「内閣」と「政府」の違い。同じ政治のニュースでも、「安倍内閣が…」「政府は…」とふたつの言葉を使い分ける場合がよくあるし、そのうえ「安倍政権」とか「連立政権」とか、「政権」という言葉を使ったりもする。 内閣、政府、そして政権――。いったいこの3つは厳密に、なにがどう違うのか。 まず、いちばんわかりやすいのが内閣。憲法で「行政権は内閣に属する」と定められているように、内閣とは行政権をになう最高機関のこと。その役割は、ふつうの行政事務に法律の執行や外交交渉、予算を編成して国会に提出することなどで、条約の締結や政令を制定するのも内閣の仕事だ。 しかし、「内閣」と「政府」の違いとなると、なんとも微妙。政府とは本来、立法・司法・行政の3つの機能を持った統治機関の総称で、イギリスや米国ではそういう意味