解釈改憲で集団的自衛権の行使を容認した安倍晋三政権に反対する市民が十一日夜、東京・永田町の国会議事堂を囲んだ。憲法学者や作家らが呼び掛け人の「戦争をさせない1000人委員会」など二つの市民団体が主催し、約七千人(主催者発表)が集まった。 参加者は「九条を壊すな」「戦争反対」などのプラカードを掲げ、約一時間半にわたり、「集団的自衛権行使容認、今すぐ撤回」「安倍政権の暴走を止めよう」とシュプレヒコールを上げた。議事堂正門前と議員会館前は柵が設けられ、大勢の警察官が参加者を囲んでものものしい雰囲気に包まれた。 奈良県御所(ごせ)市から駆けつけた公務員の中井秋智さん(30)と松本彩さん(23)は「時代に即して憲法を変える必要があるかもしれないが、安倍首相の個人的な思いだけで解釈改憲をするのはおかしい」「九条がなくなってしまう気がする。戦争に巻き込まれることが怖い」とそれぞれ思いを語った。