九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の事故を想定した佐賀、福岡、長崎3県の合同防災訓練が28日あった。自治体や警察、消防、住民ら約6千人が参加し、30キロ圏から圏外への避難や除染などを経験した。船舶避難が高波で中止される予定外の展開もあり、九電が再稼働を目指す中、改めて課題が浮かび上がった。 合同訓練は東京電力福島第一原発事故を受けて始まり、今回で3回目。玄海原発4号機で全電源が失われ、原子炉を冷やせなくなって放射性物質が漏れた想定で実施された。 福岡市の福岡工業高校には午前11時半ごろ、玄海原発の30キロ圏に南部がかかる長崎県の壱岐島から、航空自衛隊のヘリとバスを乗り継いできた島民10人が到着した。海自の船で来る予定だった10人の姿はなかった。海上の波が高く、小型艦艇でもあり、移動に危険が伴うとして中止された。 到着した島民らは海路避難の不安を漏らした。家族8人で暮らす公務員の柳原隆次さん(
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