車の中で生活をする人々を「車上生活者」と呼ぶ。車を住居の代わりとして、そこで寝起きしながら暮らしている人たちだ。 【画像】車上生活者 ゴミ屋敷と化した「内部」写真 特に地方では、車が大きな移動手段になっているため、都会に比べて車の所有者の割合が高い。そうした人たちは、生活に困っても車を持ちつづけるので、住居を手放した後に、車に寝泊まりすることがある。そういう意味では、地方に暮らす生活困窮者の方が車上生活者になりやすい。 ただし、その生活は決して楽なものではない。九州で生活困窮者支援を行っている自治体の関係者は次のように述べる。 「彼らが暮らす車の中は、ゴミ屋敷みたいになっていることが多いです。汚れた弁当の容器なんかはもちろん、車内でカップ麺やお米を炊いたりするため、支援につながった時には車内が虫と悪臭だらけで、本人もいくつかの病気を併発していたということが何度かありました。いったん車上生活