フェミニズム 29 (3) 「双子の症例」と「ジェンダー論」の関係 ── 『ブレンダと呼ばれた少年』の打撃をフェ理屈でごまかす人 ( macska への反論 2 ) (平成18年2月5日初出) はじめに macska とのこれまでの論争は読者を裨益するところが少なかったのではないかと反省した。その主たる原因は macska が単に一つの言葉の意味に固執するだけで、自分が表題に掲げた主題さえ論じないという、まさに木を見て森を見ずの議論を行ったために、内容を深めることができなかったことにある(その論争の総括は改めて論ずる)。 したがって、この論文においては macska に対する批判よりも、主題について解明することを主たる目的にする。その方が、せっかく読んでくださる読者の関心に応えることになろう。 本論文の主題は、フェミニズムの本丸とも言うべき「ジェンダー」論である。すなわち「ジェンダー」論の