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ブックマーク / movie.maeda-y.com (12)

  • 超映画批評『モテキ』75点(100点満点中)

    『モテキ』75点(100点満点中) 2011年9月23日(金・祝)全国東宝系ロードショー 2011年/118分/日/配給:東宝 監督・脚:大根仁 原作:久保ミツロウ 出演:森山未來 長澤まさみ 麻生久美子 仲里依紗 真木よう子 ≪TVドラマの映画化だが、ちゃんと映画らしさを持っている≫ 『セカンドバージン』の記事で明らかにした問題点について、『モテキ』は相当頑張ってその高いハードルを越えてきた。 そもそもテレビドラマの映画版というものは、今まで無料でみられた作品にわざわざ1800円もの入場料を観客から直接とろうというものだ。 だから監督は、テレビ時代とは違って(番組のスポンサーではなく)観客を喜ばせるものを作らなくてはならない。お金を払うお客さんの感覚というのは鋭敏なもので、自分たち以外のスポンサーに気兼ねするような空気を感じれば一瞬でしらける。『セカンドバージン』はその点が下手だった

    zyugem
    zyugem 2011/10/23
    「なんとか落とすきっかけがほしい美女を連れて行くのにもピッタリではないかと私は判断」「もしこのアドバイスを受けて上手くいった関係者諸氏がいたら、お礼にモテキ記念合コンを開催して必ず誘うように。」
  • 超映画批評『SPACE BATTLESHIP ヤマト』30点(100点満点中)

    『SPACE BATTLESHIP ヤマト』30点(100点満点中) 2010年12月1日公開 全国東宝系 2011年/日/カラー/138分/配給:東宝 監督・VFX:山崎 貴 原作:西崎義展 脚:佐藤嗣麻子 出演:木村拓哉 黒木メイサ 柳葉敏郎 緒形直人 西田敏行 ≪CGがリアルで人間がマンガ≫ 1日公開の映画を12日の今頃になって紹介するのもなんだが、この作品に多くのリクエストがあったのは事実である。さすが邦画の冬の話題作ナンバーワンとして、それなりの大ヒットスタートをしただけのことはある。大勢の人がぶった斬、いや的確な批評を求めているという事だろう。 私としても毎夜のように続く忘年会のダブルヘッダーのさなか、灰皿にテキーラを入れられたせいか少々ウェブ更新のペースが滞ってしまったが、やはり作だけは書いておかねばならないと自覚した次第である。 ときは2194年、謎の異星人ガミラスか

  • 超映画批評『玄牝 -げんぴん-』70点(100点満点中)

    『玄牝 -げんぴん-』70点(100点満点中) 2010年11月6日(土)よりユーロスペースにてロードショー、他全国順次公開 2010年製作/日/ドキュメンタリー/92分/カラー/35mm・HD/DTSステレオ/配給:組画 スタッフ 監督・撮影・構成:河瀬直美 音楽:ロケット・マツ(パスカルズ) プロデューサー:内藤裕子 出演:吉村正 吉村医院に関わる人々 ≪河瀬直美が自然派出産医院を描くドキュメンタリー≫ 河瀬直美といえば、カンヌ映画祭でグランプリ(「殯(もがり)の森」)を取るなど華々しい実績を誇る映画監督だが、過去の巨匠らにさえ遠慮せぬ物言いで、映画マニアからは意外と批判されがちだ。ようするにもっと謙虚になれという意味なのだろうと思うが、私にいわせればそのオレ様ぶりこそがこの監督最大の武器であり、魅力だ。それを批判するとは的外れもいいところ。大物に遠慮するような小心者など腐るほどいる

    zyugem
    zyugem 2010/11/04
    人命をなんだと思ってるのやら。
  • 超映画批評『借りぐらしのアリエッティ』60点(100点満点中)

    『借りぐらしのアリエッティ』60点(100点満点中) The Borrowers 2010年7月17日 全国東宝系ロードショー 2010年/日/カラー/94分/配給:東宝 企画/脚:宮崎 駿 原作:メアリー・ノートン「床下の小人たち 脚:丹羽圭子 監督:米林宏昌 主題歌:セシル・コルベル「Arrietty's Song」 声の出演:志田未来 神木隆之介 大竹しのぶ 竹下景子 ≪高品質ではあれど、どうもスッキリしない≫ スタジオジブリのアニメーション作品の質の高さはいまさら言うまでもないが、宮崎駿監督作品のとっつきにくさだけは別格だと私は思っている。ぱっと見そうはみえないものの、この監督の作品はきわめて作家性が強く、毎回解釈に頭を悩まされる羽目になる。それでも物語をおろそかにせず、若々しい感性と高い娯楽性を兼ね備えていたジブリ初期あたりまでの作品は良かったが、最近のものはどうもスッキリ

  • 超映画批評『かいじゅうたちのいるところ』30点(100点満点中)

    『かいじゅうたちのいるところ』30点(100点満点中) Where the Wild Things Are 2010年1月15日(金)、丸の内ルーブル他 全国ロードショー!(吹替え版同時公開) 2009年アメリカ映画/上映時間 101分/配給:ワーナー・ブラザース映画 監督:スパイク・ジョーンズ 原作:モーリス・センダック 脚:スパイク・ジョーンズ、デイヴ・エッガース 出演:マックス・レコーズ キャサリン・キーナー マーク・ラファロ 原作も奇妙な絵柄だが、実写にするとなお不気味 『かいじゅうたちのいるところ』は、特に欧米では知らぬ者のいないモーリス・センダック作の名作絵だが、それにしてもこれを製作費100億円クラスの実写大作にしようというアメリカ映画界の景気よさには驚かされる。いくら売れているといったって、日ではノンタンを超大作にしようなどという企画はありえない。つくづく、恐ろしい世

  • 超映画批評『カティンの森』70点(100点満点中)

    『カティンの森』70点(100点満点中) 2009年12月5日(土)より岩波ホールにてロードショー 2007年/ポーランド映画/122分/R-15/ドルビーSRD/シネスコ/ポーランド語・ドイツ語ロシア語/配給:アルバトロス・フィルム 監督:アンジェイ・ワイダ 原作:アンジェイ・ムラルチク 脚:アンジェイ・ワイダ、ヴワディスワフ・パシコフスキ、プシェムィスワフ・ノヴァコフスキ 撮影:パヴェウ・エデルマン 音楽:クシシュトフ・ペンデレツキ 出演:マヤ・オスタシェフスカ アルトゥル・ジミイェフスキ ヴィクトリャ・ゴンシェフスカ マヤ・コモロフスカ 猛烈な感情を感じる、静かだが激しい映画 ある程度の数をみると、映画にはざっと二種類あることがわかる。商業的成功を主目的にしたものと、儲けを二の次にしても(映画作家たちが)作りたくて作る作品である。むろん、映画づくりはバカみたいに金がかかるから、他

  • 超映画批評『ブラインドネス』95点(100点満点中)

    『ブラインドネス』95点(100点満点中) BLINDNESS 2008年11月22日、丸の内ピカデリー2他全国松竹・東急系にてロードショー 2007年/カナダ・ブラジル・日/カラー/121分/配給:ギャガ・コミュニケーションズ 監督:フェルナンド・メイレレス 原作:ジョゼ・サラマーゴ 出演:ジュリアン・ムーア、伊勢谷友介、ダニー・グローヴァー、ガエル・ガルシア・ベルナル 全世界が突然失明!? ここ数ヶ月みた映画の中で、私が最も感動したのはこの『ブラインドネス』であった。カンヌ映画祭で、景気付けのオープニング上映のみならず、命コンペ部門にも出品されたというだけのことはある。 街のど真ん中で、日人男性(伊勢谷友介)が運転中の車を急停止させた。彼は、突如として失明してしまったのだ。診断した医師が首をひねる中、世界各地で同様の症状に見舞われる人が続出。この奇病は瞬く間に感染し、政府は患者の

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    zyugem 2008/11/19
    原作がすごくよかった。ぜひ見に行きたい。
  • 超映画批評『靖国 YASUKUNI』0点(100点満点中)

    『靖国 YASUKUNI』0点(100点満点中) Yasukuni 2008年5月3日より渋谷シネ・アミューズほか全国順次ロードショー 2007年/日+中国合作/カラー/123分/配給:ナインエンタテインメント このまま公開するのは大いに問題がある 右翼勢力の妨害行動により一部の映画館が上映を取りやめた件で、「表現の自由の危機」うんぬんを語り大騒ぎしている団体・メディア等は、表現の自由というものを根的に勘違いしている上、問題の質について不理解あるいは意図的に隠そうとしている。 編集で印象操作 日在住19年間の中国人、李纓(りいん)監督(『味』(2003)など)による靖国参拝問題についてのドキュメンタリー。 李纓監督は89年当時はこの問題を知らず、桜の名所たる靖国神社に花見にさえ行っていたという。だが政治・外交問題だと知ると10年間かけ取材・撮影、作を完成させた。多くの日人に知っ

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    zyugem 2008/04/30
    どうでもいいけど,これは映画の内容の批評じゃないよな。この人の批評はとても興味深い事を書いてくれて面白いんだが,こういう風に思想が絡むととたんにおかしくなる。自覚があるなら別枠で評点していただきたい。
  • 超映画批評『沈黙の報復』65点(100点満点中)

    『沈黙の報復』65点(100点満点中) Urban Justice 2007年11月24日、東京・銀座シネパトス、大阪・天六ユウラク座ほか全国順次ロードショー 2007年/アメリカ/95分/配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 会話で笑わせる、沈黙シリーズ中でもかなりの佳作 全主演作で、無敗の大活躍を見せるスティーヴン・セガールの強さは、もはやギャグの粋に達している。実生活で、犯罪組織とのつながりを指摘されたFBIに対して、事実無根との抗議声明をだしたときにも、むしろ誰もが「これでFBIも壊滅だな」と思ったに違いない。 『沈黙の報復』は、そのセガール映画のあまりに非常識なムテキさ加減を、上手い具合に笑いに取り込んだ、ファンなら大ウケの一品。もちろん今回も、ストーリーやキャラクター設定そっちのけで、"スティーヴン・セガール"が大暴れするアクション映画であることは言うまでもない。 し

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    zyugem 2007/11/18
  • 超映画批評『俺は、君のためにこそ死ににいく』40点(100点満点中)

    『俺は、君のためにこそ死ににいく』40点(100点満点中) 2007年5月12日、全国東映系にてロードショー 2006年/日/配給:東映 保守おじさん特有の痛さが出まくり しばしば人が語るとおり石原慎太郎の業は作家であり、弟である大スター裕次郎の主演映画の脚などを中心に、古くから映画作りにもかかわっている。しかし若い人にとって彼の名はまず東京都知事であり、過激なタカ派政治家とのイメージが先行しているに違いない。だから今回、彼が脚と製作総指揮を担当したこの特攻隊映画に対し、意外かつ新鮮な思いを抱いているのではないかと私は推測する。 大東亜戦争の末期、追い詰められた日軍はついに特攻作戦を敢行する。鹿児島県の知覧には、各地から集まった若き隊員が最後の日々をすごす陸軍特攻基地があった。そこで堂を経営し、特攻の母と慕われた鳥濱トメ(岸惠子)は、無力ながらも彼らを暖かく見守り、献身的に世

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    zyugem 2007/05/09
  • 超映画批評『神童』60点(100点満点中)

    『神童』60点(100点満点中) 2007年4月21日、シネマライズほかにて全国ロードショー 2007年/日/配給:ビターズ・エンド 前半は良かったが徐々に失速 二ノ宮知子の漫画『のだめカンタービレ』と、それを原作にしたアニメ、ドラマのヒットに代表されるとおり、昨今はクラシック音楽ブームといわれている。そんな『のだめ』以前に「漫画アクション」で連載されていたさそうあきらによる音楽漫画が「神童」、作の原作である。 音大を目指す浪人生の和音=ワオ(松山ケンイチ)は、毎日実家の八百屋の二階で下手なピアノを練習して、近所からどなり倒される日々。そんなとき商店街を通りがかった恐れ知らずな14歳の少女うた(成海(なるみ)璃子(りこ))は、勝手に部屋に上がりこんでプロ級の演奏を披露する。その日から、なぜかワオの家を気に入り通いつめるようになる彼女。言葉より先に楽譜を覚えた天才少女のうたは、指の怪我を

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    zyugem 2007/04/23
  • 超映画批評『トゥモロー・ワールド』90点(100点満点中)

    『トゥモロー・ワールド』90点(100点満点中) 8分間ワンカット、映画史に残る衝撃の映像体験 環境ホルモンや電磁波の影響と思われる若い男性の精子の減少、女性の社会進出による晩婚化、そして格差社会による低所得者層の増加に伴い、少子化が叫ばれて久しい。しかしながらこの『トゥモロー・ワールド』の世界は、少子化を飛び越えて"無子化"になってしまった近未来だ。 舞台となるのは西暦2027年。この時代の人類最年少はなんと18歳。つまり18年間、新生児は誕生していない。原因は不明で、希望を失った世界には内戦やテロが頻発し、国家はことごとく壊滅状態に。ほぼ唯一、強力な軍隊で国境を守る英国だけが、ぎりぎりの秩序を保っている状況だ。 さて、主人公の官僚(クライヴ・オーウェン)は、かつて共に学生運動を戦った元(ジュリアン・ムーア)率いる反政府組織に拉致される。聞くと、彼女らが保護する移民集団のひとり、ある黒

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    zyugem 2006/11/17
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