これまで何度も「引退宣言」をしてきた宮﨑駿。映画『君たちはどう生きるか』は、本当に最後の宮﨑作品になるのだろうか? そこで英「ガーディアン」紙の記者がスタジオジブリを訪問。プロデューサーの鈴木敏夫や今回の作品でアニメーターを務めた本田雄、そして息子の宮崎吾朗に気になるジブリのこれからを聞いた。 2016年7月、宮﨑駿が鈴木敏夫に近寄り、もう一本映画を作りたいと言った。このとき、鈴木は気乗りしなかった。「『絶対ダメ。良くない思いつきです』と僕は言ったんです」。鈴木はこう振り返る。それには彼なりの理由があった。 「立派な監督が、もう一本すごい映画が作れるんじゃないかと思いたち、失敗するのをいっぱい見てきましたから。彼が同じ轍を踏むのは見たくなかったんです」 そのうえ、宮﨑はすでに最後の映画を作ったことになっていた。その3年前、高く評価された『風立ちぬ』の公開に続いて、東京での満員の記者会を開い
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