ハードロックやヘヴィメタルサウンドに、変則的な展開と声を出して歌わずにはいられないキャッチーなサビを投下し、ものすごく独特なグルーヴを生み出す打首獄門同好会。バンド名からしてイっちゃってるが、米のブランドや定食の名前を連ねた“日本の米は世界一”、岩下の新生姜の旨さと料理法を歌った“New Gingeration”等々――初めは「なんだ、これ?」と思うかもしれないが、いつの間にやら「やばい、楽しい!!」に誰もが意識を持っていかれてしまう。去年には結成10周年を迎え、赤坂BLITZワンマンライヴで熱狂の渦を巻き起こしたのもその証拠のひとつだが、ギター・ヴォーカルの大澤敦史が書く、焼き鳥、ドーナツ、一万円札を歌った歌になぜここまで夢中になってしまうのか。それこそ米、カレー、高木ブーを題材にした歌でロックの本質を体現してきた大槻ケンヂ(筋肉少女帯、特撮)が、打首の詞の極意をがっつりと語ってくれた。