(2010年8月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) この夏のスウェーデンは好天に恵まれている。普段なら冷たい海水が温かく、地中海で泳いでいるような感覚が得られるほどで、9月19日に迫った総選挙の選挙運動にとっても絶好の天候となっている。 また最近では、国土が広いが人口密度の低いこの北国の経済ニュースも、天気と同様に人々を元気づける要因になっている。 スウェーデン政府が8月20日に示した予測によれば、今年の経済成長率は4.5%に達する見通しだ。欧州の成熟国ではめったに見られない高い伸び率である。失業率も低下傾向にある。財政も健全で、ほかの欧州諸国が顔を赤らめるほどだ。 4.5%の経済成長、健全な財政、低下する失業率・・・ フレドリック・ラインフェルト首相は今や、正当に減税と歳出増加の両方を公約できる数少ない政治家の1人である。 今、欧州の周縁国からちょっとした楽観論が出てくることが強く