4日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続落。終値は前週末比144円62銭(1.71%)安い8295円63銭と1月16日に付けていた年初来安値(8378円)を更新した。2011年11月28日(8287円)以来約半年ぶりの低水準。世界景気の減速懸念を背景に投資家がリスク資産の株式を手放し、安全資産とされる日米独国債に資金を移す「質への逃避」の動きを強めた。相場の先行き不透明感が強く、下値で押し目買いを入れる動きは限られた。 前週末発表の5月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数の増加幅が市場予想を大幅に下回り、市場関係者の失望を誘った。ダウ工業株30種平均は大幅続落し、逃避資金は米国債に流れ込んだ。「株売り・債券買い」は4日のアジア市場に波及。香港ハンセン指数や韓国総合株価指数は年初来安値を下回り、日本市場では日本国債が買われた。 欧州や中国の5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が悪化したこと