製造業におけるAI活用といえば、異常検知。中でも、製品の傷や欠陥を調べる外観検査の自動化は今、需要が大きいと言えるでしょう。 株式会社三菱ケミカルリサーチの調査によると、製造業において20年以上経過した生産設備が約3割、30年を超えたものが約1割と工場のリプレイス需要も高まる中、リプレイスのタイミングで外観検査の自動化を取り入れようとしている工場も多いと思います。 今回は、AIに少量の正常データのみを学習させるだけで異常検知を実現できる外観検査ソフト「gLupe」を開発提供する、システム計画研究所(ISP)の井上さんにお話を伺いました。 製造業に共通する「異常データが足りない」問題――異常検知では「異常データ」を収集するのが難しいとはよく聞きますが、実際そうなのでしょうか? 外観検査の場合、少なくとも異常画像は数千枚〜数万枚ほど必要になってくるそう。そもそも異常が発生しないのが普通だからこ