「何も考えていないということだ」「私たちは早い廃絶を望んでいる。核兵器のない世界を作る道筋だけでも被爆者が生きているうちに見たい」。東京都内で26日に記者会見した広島、長崎の被爆者たちは核兵器を全面禁止する条約が発効することになった喜びをかみしめながらも、加藤勝信官房長官が条約に批准・署名しない意向を改めて示したことに強い憤りを表明した。被爆から75年がたち、被爆者に残された時間は長くない。唯一の戦争被爆国ながら条約に背を向ける政府に厳しい言葉を投げかけた。 核兵器禁止条約の来年1月発効が決まったことを受け、全ての国に条約への参加を求める署名活動をしてきた「ヒバクシャ国際署名連絡会」と日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が合同で会見を開いた。