トランプ米大統領が一定の人気を維持しているのは、ときどき正しい(そして面白い)ことをいうからだろう。最近では「不法移民の聖域都市への移送「本当に検討」」というニュースだ。 聖域都市(Sanctuary city)はマイノリティに対して寛容な政策をとっている自治体で、不法移民というだけで逮捕や強制送還されることはなく、市民権と同等の公共サービスを受けることもできる。聖域都市の所在地はアメリカ東部(ニューヨーク、ボストン)や西海岸(サンフランシスコ、ロサンゼルス)など民主党の強固な地盤で、トランプの移民排斥政策をきびしく批判してきた。 サンクチュアリ(Sanctuary)は教会・寺院などの「聖域(神聖な場所)」から、法のちからが及ばない中世の教会などの「避難所」へと転じ、禁猟区など「動物保護区」の意味で使われるようになった。聖域都市はさしずめ「不法移民保護区」だ。 それに対してトランプは4月1