メンタルヘルスを扱う掲示板やQ&Aなどで、「電波」という言葉が使われることがある。 実は、正式には精神科の教科書には「電波」はない。しかし「伝播」は出てくる。この2つは共に「でんぱ」と読む。 精神科の教科書などで「思考伝播」などの用語が紹介されているが、これは統合失調症に関係が深く重大な精神所見である。例えば看護師の国家試験では、「統合失調症」と「思考伝播」の組み合わせが正解である。 思考伝播は自我障害症状の1つであり、過去ログの「惑星ソラリス」で少し触れているので参照してほしい。 元々、「幻聴」はある種のエネルギーとして感覚されることがあり、患者さんが「電波」と呼ぶことがある。最近では「電磁波」という言葉も使われるが、これは20年以上前にはあまり出てこなかった。 これは携帯電話の発達で「電磁波」という言葉が周知されたというか、一般化したことも大きい。 つまり、精神症状の説明には、その時代