今回のように選挙が行われる際、老人ホームで生活する80代、90代の入所者が、どうやって投票に至るのか、考えたことがある人はほとんどいないかもしれない。あるいは、自分が老人ホームに入って、入所者の立場だったら……、と想像するのは、もしかしたら難しいことかもしれない。けれど、今回の衆議院選挙に当たって何かしらの参考になればと思い、私が働いている特別養護老人ホーム(以下、特養)の投票を巡る状況について、介護員の立場から、分かる範囲で(あと、書ける範囲で)記してみたい。 1 投票の意志の確認 まず、選挙の公示日以降、生活相談員(以下、相談員)が、各ユニット=入所者が生活する場を回り、それぞれの入所者に、投票するかどうかを確認する。 相談員は、入所者に、どうするか尋ねはするものの、反応がなかったり、あいまいな様子だったりすると、そこを離れて、次の方のところに行く。入所者の中には、日中でも寝ている方も
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