第10位「いただきます」の味噌 本連載のごはん映画ベスト10 2015年 邦画編で8位にランクインした「はなちゃんのみそ汁」の原作者である安武信吾がプロデュースを務め、安武の娘のはなちゃんが通っていた福岡市高取保育園の食育への取り組みを追ったオオタヴィン監督によるドキュメンタリー。 同園では日本の伝統的な食養生や医食同源の思想に基づいて、玄米、味噌汁、納豆、季節の旬の野菜を使った和食給食を続けている。また、食べるだけでなく5歳児クラスの園児たちは自分たちが給食で飲む味噌汁の味噌毎月200人分100kgの仕込みも担当。仕込み時は唾が飛ぶのでしゃべらない等のルールを作り、衛生面にも気を配っている。そして翌年には年長組から次の5歳児クラスに味噌の作り方が受け継がれる。こうした経験は詰め込み型の教育とは異なり、子供の舌が覚えていて忘れることはないだろう。 東京農業大学名誉教授の小泉武夫氏によると、