2型糖尿病や心臓病など、さまざまな病気の原因となる肥満は爆発的に増加しており、WHOは「2016年には成人の40%が太りすぎ、13%が肥満だった」と報告しています。週1回の注射で体重を30%減らせる画期的な治療薬を始めとするさまざまな薬剤や、それにまつわる医療現場の議論について、科学誌のNatureがまとめました。 The ‘breakthrough’ obesity drugs that have stunned researchers https://doi.org/10.1038/d41586-022-04505-7 肥満を薬で治療するという考え方の先駆けとなったのは、ニューヨークにあるロックフェラー大学の分子遺伝子学者のジェフリー・フリードマン氏が1994年に発表した、レプチンというホルモンの研究です。その中でフリードマン氏は、満腹感をもたらす作用を持つレプチンを分泌できないように
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