一見ふつうの懐中電灯。よく見ると大きなヘッドには四つ目が鋭く光る、赤外線カメラ付きだ。その名は「紅カラス」(べにからす)。闇にうごめく影をその場で録画できるため、犯人に気づかれず証拠をつかむことができる。 SECURITY SHOW 2008で見つけたこの懐中電灯は、赤外線で暗闇の像をとらえ、動画を録画できるのが最大の特徴だ。6月に発売予定のサクサによる参考出品で、まだ正式名がない。ただ黒光りしたボディがどことなくカラスに似ていること、角度によって紅く見えるというカラスの目が、赤外線をイメージすることにかけ、「紅カラス」と命名。現時点で、社内でこの名が親しまれているという。 「実はこの製品、通称『紅カラス』っていうんですよ」。サクサから通称を聞いたとき、筆者は「カ、カラス?」と、思わず聞き返してしまった。ずる賢く、人間を襲う攻撃的な害鳥。カラスにそんな悪のイメージを抱いていたからだ。だが聞