とうとう経産省の松永和夫事務次官が正式にキャリア官僚の古賀茂明さんに退職を要求した。 古賀さんは旧知の人だ。安倍政権時の2007年7月、渡辺喜美行革担当相が手がけた国家公務員法改正が成立した。その当時私は官邸で内閣参事官(総理大臣補佐官補)としてこの仕事を手伝った。その後、安倍首相が退任して私も役人を辞めたが、渡辺大臣の顧問として公務員改革をみていた。 福田政権になって08年6月、渡辺行革担当相は公務員改革基本法を成立させた。それに基づき国家公務員制度改革推進本部事務局が作られたが、その牽引車だったのが古賀さんだ。 同事務局には渡辺大臣補佐官で公務員改革基本法の実質的な立案者だった原英史さんもいたが、麻生政権で急速に公務員改革のムードがしぼんで、原さんは政権交代前に役人を辞めた。 そのような中で頑張っていた古賀さんは一年前に民主党政権で期待していた公務員改革が一向に進まない状況を憂