高等裁判所での罪状認否 5月の総選挙で独立以来初の政権交代が実現し、マハティール首相が返り咲き、ナジブ・ラザク前首相が率いる与党が野党に転落したマレーシアで、マハティール政権による前首相の在任中の不正疑惑問題への追及がついに本格的に動きだした。 マレーシア検察当局は7月4日にナジブ・ラザク前首相を3件の背任容疑と1件の腐敗防止法違反の容疑で高等裁判所に起訴。ナジブ氏はその前日の3日、クアラルンプール市内の自宅で容疑を固めるための捜査を進めていたマレーシア汚職対策委員会(MACC)によって逮捕されていた。 MACCや検察当局は、これまでの捜査から、ナジブ氏が首相在任中(2009年~2018年)の2009年に自らの影響力を行使して設立した政府系ファンド「ワン・マレーシア・デベロップメント(1MDB)」とその元子会社「SRCインターナショナル」から、2013年に自身の個人口座に約4200万マレー