ブックマーク / geopoli.exblog.jp (22)

  • リベラリズムの終わり? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は、久々に曇って夕方には冷たい雨になりました。 さて、今回も以前紹介した記事の要約です。ちょっと長いのですが、その内容はかなり考えさせてくれるものです。 なぜアメリカではトランプが選出され、欧州では反EUの機運がここまで高まってきているのか、その原因をリベラル派の無理な考え方にあると分析した記事です。 === リベラリズムの終わり? by ダミール・マルージック 2017年11月1日 「べつに私はトランプ支持者というわけではないんですよ。ただ、あなたが擁護しようとしている土台そのものすべてを、あなた自身がぶち壊しにしているんですよ」 このようなこじれた感情のおかげで、私は過去10ヶ月間において私よりもはるかに執拗にトランプ大統領に反対している人々と、無数の議論を行うはめになった。 私はワシントンDCに住んでいる。この地域に住む人々は、先の大統領選で90.9%という圧倒的な割合

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    Baatarism 2018/01/09
  • なぜ北朝鮮に文句を言わないのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は曇っておりまして、かなり涼しくなってます。 さて、久々にコメントを。 つい先日の話ですが、夏休みがもう終わろうという8月29日の早朝に、北朝鮮が津軽海峡上空を越えて弾道ミサイルを発射しました。 これによって全国瞬時警報システム(Jアラート)というシステムが作動し、主に東北を中心に携帯電話などから警告が鳴り響いたり、鉄道各社が運行を見合わせるなど、一時的に日各地で混乱が発生しました。 もちろんこのニュースを聞いて 「またミサイル発射実験か」 と感じたかたもいらっしゃるとは思いますが、今回が前回までと違ったのは、北朝鮮が予告なしに実験を行い、しかもJアラートが実際に鳴らされたという点です。 とりわけこのJアラートの作動は、それを聞いたほとんどの国民に対して「警戒すべきだ」という心理的なインパクトを与えたように思えます。 幸か不幸か、私の住んでいる地域ではJアラートは発動しなか

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    Baatarism 2017/09/02
  • 地政学的な理由で対外政策を変えられないトランプ | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はまたしても晴れてますが、とにかく寒くてびっくりでした。朝の寒さが強烈です。 さて、先週の放送でもとりあげた、ロバート・カプランの意見記事の要約です。 ちょっと長いですが、「地政学」という意味ではとても参考になるものです。 === トランプはなぜ米国を世界から撤退させられないのか by ロバート・カプラン アメリカはどれほど世界に関与すべきかという問題は、われわれの歴史においても常に議論の的となってきた。たとえば1821年には、ジョン・クインシー・アダムスは、海外に出かけて行って「怪物を探して倒す」ようなことをすべきでないと忠告している。 ところが彼の想像をはるかに越えたレベルで世界が相互接続されている現代の世界では、われわれは彼の忠告の真逆のことを行わざるを得ないし、ときにはそれを行いたいという魅力にとりつかれる。その結果が、バルカン半島やアフガニスタン、イラク、シリアであ

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    Baatarism 2017/01/17
  • 国境を廃止してはならない | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から曇っておりましたがギリギリ降らなかったですね。 さて、先週の放送(https://youtu.be/cF5g8VLIjDQ)でも触れた「国境」の話題について、保守派のビクター・デイビス=ハンソンの意見記事を要約したものを。 === なぜ国境は重要で「ボーダレスワールド」は幻想なのか by ビクター・デイビス=ハンソン 「国境」がここまでニュースの話題として取り上げられるのは史上初めてではないか。 中東から欧州に殺到するイスラム系難民やテロリズムの台頭のおかげで、欧州内の移動自由の権利を認める、いわゆる「シェンゲン協定体制」に対して反発が巻き起こっている。 欧州の人々は人種差別主義者ではないが、中東からの移民の受け入れについては、それが合法的に入国して、しかも欧州の価値観や態度を共有を約束することができる人々(この点については不寛容であるとして何十年も前に破棄しているが

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    Baatarism 2016/10/15
  • ローマ帝国を崩壊させた「難民危機」 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から晴れました。そろそろ涼しすぎるくらいですね。 さて、昨日の放送(https://youtu.be/aWaIX4TwdmU)でも触れた、ローマの「難民危機」の話を扱った記事の要約です。 ==== ローマ帝国を死滅させた難民危機からわれわれは何を学べるのか By エリック・シグリアノ EU離脱を決めた英国からカレーの難民キャンプ、さらにはドナルド・トランプの想像上の国境の壁まで、難民や移民の流入に対する不安は最高潮に達している。 オバマ政権は先日2017年度に前年と比べて30%多い11万人の難民受け入れ計画があると発表して共和党から非難されたが、それでもカーター・レーガン時代にソ連圏やキューバから受け入れた数よりもはるかに少ないのだ。 政治家たちは「前例のない」移民の圧力について口ごもったり扇動したりしているが、実際は同じようなことが1640年前の欧州、つまりローマ帝国の

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    Baatarism 2016/10/14
  • トルコのクーデターはなぜ失敗したのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はどんよりとした曇り空です。まだ梅雨は明けないのでしょうか。 さて、今回のトルコでのクーデター未遂事件に関して、デビュー作で『クーデター入門』を書いているブログでも同じみのルトワックが、さっそくフォーリン・ポリシー誌に興味深い記事を掲載しておりましたので、その要訳を。 === トルコのクーデターはなぜ失敗したのか by エドワード・ルトワック 「軍事クーデター成功のためのルール」の第2条は、実行に参加しない機動部隊(これには当然だが戦闘機の飛行大隊なども含む)は、動員不可能の状態にしておくか、介入してくるには遠すぎる場所に置いておくべきである、というものだ(サウジアラビアの陸軍の部隊が首都から遥か離れた場所に配置されているのは、まさにそのような理由からだ)。 ところが今回のトルコのクーデター計画者たちは、実行に参加しない(戦車、ヘリ、そして戦闘機)部隊を活動不能にしておくこ

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    Baatarism 2016/07/17
    真っ先にエルドアンを暗殺しなかったから、独裁を目指すエルドアンが民主主義者として振る舞う事を許してしまったのか。民主主義と人道主義のパラドックスですね。
  • イギリスの左派がヘイトスピーチに走る理由 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は快晴でした。夕方になってけっこう気温が下がったような気がしました。 さて、久々にブログを更新です。 パナマ文書の内容が一部公開されたり、オバマ大統領の広島訪問が決定したりと、国際的なニュースにおいては気になる話題が多いですが、今回は前回の放送(http://ch.nicovideo.jp/strategy2/live)でも触れた、イギリスの左派のユダヤ問題について少し。 この話の元ネタは、ニューヨーク・タイムズ紙のコラム欄に掲載された意見記事なのですが、そこで紹介されていた意見が、戦略論的にもなかなか考えさせてくれる内容だったので放送でもとりあげたというわけです。 すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、つい先日行われたイギリスの市長選で、欧州の主要都市としては初の、イスラム系の市長(サディク・カーン氏)が誕生しました。 これは極めて画期的なことであり、国際的にも大

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    Baatarism 2016/05/16
  • アジアインフラ投資銀行の創設は中国の失敗のあらわれ? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から寒くて小雨が降っており、昼過ぎには一瞬雪が。真冬に戻りました。 日経ビジネスオンラインに2回目の連載記事が掲載されました。ご興味のあるかたはぜひ。 さて、昨日の放送( http://www.nicovideo.jp/watch/1428581731)でもとりわけ反響の大きかったトピックの元記事を要約しましたのでご紹介します。 最近話題の、北京政府による「中国インフラ投資銀行」(AIIB)の創設ですが、アメリカで活躍している香港出身(?)の研究者によれば、これは逆にここ十年間にわたる中国の失策のあらわれであるという逆説的な見方です。 === ▼China Steps Back|NY Times http://www.nytimes.com/2015/04/06/opinion/china-steps-back.html 中国は一歩後退 ●北京政府が計画している、新しい多

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    Baatarism 2015/04/09
  • 日本のネットユーザーたちはISISを打ち負かしている? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れましたが、夕方から曇り始めました。寒さは少し柔いだような。 さて、遅ればせながら、いわゆる「ISISクソコラグランプリ」案件について、海外で最初にネット上で評価した英文記事を要約してみたいと思います。 掲載されているのはアメリカのマイナーなニュースサイトなのですが、日のネットユーザーたちの勇気ある行動(?)を絶賛しております。 すでにネット上ではこの記事の一部が訳されているようですが、ここではちょっと長めにご紹介します。 この記事については今夜の生放送(http://live.nicovideo.jp/gate/lv205843016)でも詳しく解説してみたいと思っております。 === ISISのプロパガンダにたいする日のくだらない反応は、アメリカ政府が達成できなかったことを達成してしまった。 by E.A. ウェイス ISISは日から人質解放の身代金として2

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    Baatarism 2015/01/27
  • 私はシャルリー・エブドではない | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れております。 今夜の生放送(http://live.nicovideo.jp/gate/lv205842882)でもとりあげるトピックとして、NYタイムズ紙の保守派、ディヴィッド・ブルックスが、今回の一連のフランスのテロ事件についてかなりまともなことを書いておりましたので、その記事の要約を。 この記事の内容については今夜とりあげます。 ==== 私はシャルリー・エブドではない by ディヴィッド・ブルックス ●シャルリー・エブド誌のジャーナリストたちは言論の自由の「殉教者」として祝福されるべき存在であることは間違いない。だが、この事実だけは言っておくべきだ。 ●もし彼らが過去20年間においてあのような風刺的な新聞をアメリカの大学のキャンパスで出版しようとしたら、即刻出版禁止であろう。学生や教官たちも、彼らをヘイトスピーチだとして非難するはずだ。大学は彼らの予算をカッ

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    Baatarism 2015/01/14
  • ドイツの新しい反ユダヤ主義:リベラルのパラドクス | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れておりまして、気温も秋晴れの空の中で少し上がっております。相変わらず過ごしやすいですね。 さて、ニコニコ動画の生放送(http://ch.nicovideo.jp/strategy/live)でも触れたドイツの新しい反ユダヤ主義の台頭についての記事の要約を。 今回の記事について番組中で触れたところはYoutube(http://youtu.be/TU5nQH985W8)の方にも公開しておりますので、ぜひ御覧ください。 それにしてもなかなか考えさせられる話です。 === ドイツの新しい反ユダヤ主義の背景にあるのは? byヨッヘン・ビットナー ●ヨーロッパは反ユダヤ主義の新たな波にさらされている。ドイツの「ユダヤ人中央協議会」の代表は、ヨーロッパにおいて第二次大戦以来の最悪の状態だと述べているほどだ。 ●彼の見立てはおそらく正しい。シナゴーグ(ユダヤ教寺院)への攻撃はほ

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    Baatarism 2014/09/27
  • 「張子の虎」のオバマ政権は中国と戦争を起こす | 地政学を英国で学んだ

    今日の横須賀は朝から激しい雨だったのですが、午後遅くになってからスッキリ晴れてきました。まるで台風一過後みたいです。 さて、アメリカ歴史家であり、保守派としても有名な知識人である、ヴィクター・ディビス・ハンソンの「アジア・ピボット」批判がナショナル・レビュー誌のサイトに掲載されておりましたので、その要約を。 === 張子の虎は戦争を生む Byヴィクター・ディビス・ハンソン ●ルーズベルト政権は台頭する日を見据えて「アジアに軸足を移すこと」を警告するようなコメントを出したことがある。 ●この警告の気度を示すため、彼は1940年5月に第7艦隊の母港をサンディエゴからハワイの真珠湾に移している。ところがこれには艦隊の実質的な強化は伴っていなかった。 ●当時の太平洋艦隊の司令官であり、日海軍の専門家であったジェームス・リチャードソン提督は、このような向こう見ずな配備替えについては猛烈に反対

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    Baatarism 2014/03/30
  • ネットで崩壊する中国中央政府のプロパガンダ | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州は朝から曇りでしたが、午後になってようやく少し日が出てきました。 さて、国際政治から個人まで活用されている「プロパガンダ」について解説したCDを発売したわけですが、そのプロパガンダにからむ興味深い記事がありましたのでその要約を。 中国中央政府の情報統制とプロパガンダが、ネットのおかげで崩壊しつつあるということを、中国のブロガーが解説してくれたものです。 === 北京政府のプロパガンダの危機 by Murong Xuecun ●先月のはじめに中国国営の中央電視台(CCTV)は南部のセックス産業の中心部として名高い東莞市の様子をレポートする内容の番組を放送した。 ●CCTVのレポーターたちはホテルやサウナ、それにマッサージなどの場所に隠しカメラを持って入り、売春婦のパレードや性サービスの交渉、そしてダンサーたちの赤様な様子を写しだした。 ●もちろんCCTVのレポートは劇的なニュースで

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    Baatarism 2014/03/30
  • ウクライナ危機なのにロシア専門家が減っているアメリカ | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から快晴です。相変わらず気温は低くて寒さがこたえますが・・・ さて、相変わらずウクライナ情勢についての報道が続いておりますが、そのウクライナ情勢を研究する人材についての興味深い記事がありましたので、いつものように要約を。 === アメリカの対外政策におけるロシア専門家の凋落 By ジェイソン・ホロウィッツ ●ジョージタウン大学のロシア学部長であるアンジェラ・ステント女史は、最近電話の応対に忙しい。 ●ステント女史をはじめとするロシア専門家たちの電話は、ウクライナ危機の勃発から鳴りっぱなしだ。「なんか同窓会みたいですよ。みんな復活してきたわけですから」 ●アメリカロシア専門家たちは、プーチン大統領がクリミアの支配を進めるにつれて再びメディアの脚光を浴び始めている。ところが同時に、これはアメリカの学者や実務家たちのロシアについての捉え方、そしてその捉え方を考える彼らの、質と

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    Baatarism 2014/03/09
  • 「プロパガンダ戦争」に負けはじめたイスラエル | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は昼からやけに暖かくなりまして、すでに春が訪れたような陽気に。ただし今夜からまた寒くなるらしいですが。 さて、最近の私の関心の一つである「プロパガンダ」に関して、ひとつ興味深い議論がありましたのでこれを要約します。 著者は若いころは南アフリカから移住してきたユダヤ人なんですが、エルサレム・レポート誌の編集者を長年つとめた人物です。 === プロパガンダ戦争での敗北 By ハーシュ・グッドマン ●1965年の2月4日、当時まだ十代だった私は、生まれ育った南アフリカを離れ、まだ見たこともない新しい母国へと旅だった。その母国とは、イスラエルである。 ●私は南アフリカのことを好きだったが、アパルトヘイト体制を毛嫌いしていた。それに対してイスラエルという正義と光に満ち溢れた新しい国では、人々はホロコーストの灰の中から新たな生活をはじめていた。これはアパルトヘイトの暗さと抑圧とは正反対で

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    Baatarism 2014/02/03
  • 中国政府高官がダボス会議で問題発言 | 地政学を英国で学んだ

    今日の肥前は午前中晴れたのですが、昼すぎから小雨が降りました。気温はけっこう暖かかったような。 講演で九州まで来ているのですが、運良く名護屋城址を見学することができました。秀吉が朝鮮出兵した時の城跡なんですが、ここに陣取っていた武将たちがオールスターキャストでした。 さて、ダボス会議での安倍首相の「1914年前発言」が物議を醸しだしてから数日たったわけですが、色々とこの会議で面白い発言をしている中国政府の高官らしき人の内容が出てきましたので、その紹介を。 この記事の中でダボス会議に参加したブロジット記者は、あるクローズドのディナーの席で興味深い光景を目にしたと言っております。 もちろん会議は「チャタムハウス・ルール」が適用されておりますので、その発言者は誰なのかは書けないということですが、その発言内容は書けるということなのでそれを書く、とのことです。 そのディナーの席にゲストとして呼ばれて

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    Baatarism 2014/01/28
    安倍総理よりも遥かに過激な発言ですね。
  • 日本はアメリカに「ハシゴを外された」のか? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はまたしても朝から快晴です。相変わらず気持ちいい天気が続きますね。それにしても日差しがずいぶんと傾いてきたような気が。 さて、引き続き中国の「防空識別圏」の設置宣言について少し。 北京政府がこれをなぜこれを突然行ったのかについては、すでにメディアで様々な憶測や分析がなされているのでここではあえてやりませんが、私が個人的に感じたのは、「いずれはと思っていたが、こんな唐突に、しかもこんな大胆にやってくるとは」というものでした。北京政府が東シナ海における軍事バランスの現状に不満を持っており、この現状を打破してくるのは確実だと思っていたからです。 ただし国際政治に「絶対」というものはなく、しかもそれは常にサプライズに満ちているものですから、ブログをお読みような方々は、このようなサプライズには決して驚かされたような人々はいないと思います。 ここで戦略論の教訓から言える大事なことは「ど

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    Baatarism 2013/12/03
  • 韓国はなぜ戦略を失敗するのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は昼前から晴れてきまして、午後はスッキリ快晴に。日差しは真夏ですね。 さて、この記事を書いている現時点で、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が中国を訪問中です。この話題について少し。 韓国の歴代大統領は、就任してからまず同盟国であるアメリカや日に先に訪問するのが建国以来の「恒例」になっていたわけですが、朴大統領はアメリカの後に、今回初めて中国を訪問しております。 (FNNより) ※参考記事※ http://sankei.jp.msn.com/world/news/130627/kor13062707300000-n1.htm このような動きというのは、普段、国際政治を分析する者にとっては、少々不可解な動きに見えます。 というのも、普通の地政学の考え方からすれば、韓国は今まで通りに、アメリカと日との安全保障的な結びつきを強め、北朝鮮を牽制しながら、中国を警戒するような動きを見

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    Baatarism 2013/06/27
  • 人類の「暴力」の使用頻度は減少している? | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部は一瞬小雪がちらついた曇り空だったのですが、なぜか昼間から一気に極寒になりました。 さて、かなり以前に要約した面白い記事を編集して再録します。 ピンカーによれば、われわれは「人類史上で最も平和な時代」に生きているのだとか。 ==== ●元アナーキストのカナダ人のスティーブン・ピンカー氏、彼は若かりし頃、両親に「警察はいらない、政府機関が逆に社会問題の元凶だ」と主張。ところが彼の住んでいた平和なモントリオールで、一九六九年一〇月一七日に暴動や放火や盗みや殺人が大量に発生。原因は警察や消防員をはじめとする公務員がストに入ったから。 ●これをきっかけに、ピンカー氏は人間の性質そのものに興味をいだき、まずは言語、そして次に進化心理学(evolutionary psychology)を提唱するようになった。 ●彼の主張は、人間の精神面での機能(感情、ものごとの決定判断、そして画像認

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    Baatarism 2013/03/26
  • 日中衝突は第一次大戦前夜・・・ではない! | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は午前中は曇りがちだったのですが、午後から日が差しております。 北朝鮮が「核実験」をしましたねぇ。気な国というのはなんでもできるという一つの好例のような気が。必死が伝わってきますが、またしても日は何もできず、と。 さて、先日のエントリーでもお伝えしました、日中紛争が第一次世界大戦前夜だというFTの記事の指摘にウォルトが反論しておりますのでその要約を。 この記事の存在はちゃんきりさんに教えてもらいました。 ==== よい知らせ:第一次大戦は過去のことでもう二度と起こらない by スティーブン・ウォルト ●ギデオン・ラックマンは国際政治について優れた論文を書くコラムニストであり、FT紙を購読する一つの理由足りうる人物でもある(それに比べてウォールストリートジャーナル紙は煽り記事がひどくて読めたもんだじゃない)。 ●したがって、彼が最近FT紙に書いた東アジアにおける日中衝突に関

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    Baatarism 2013/02/14