再燃する「慰安婦問題」について、長年にわたって韓国の取材をしているフリージャーナリストの北方農夫人氏が、当事者たちの声を交えてその問題点を考察する。 予言通りになってしまった ようやく好転し始めた日韓関係が、再び悪化しかねない危機に直面している。日韓関係の棘となっていた旧日本軍の従軍慰安婦をめぐる問題(いわゆる「慰安婦問題」)が、2015年12月に「最終的かつ不可逆的に解決」することで両国が合意したにもかかわらず、再び頭をもたげてきたのだ。 私は昨年5月、このサイトに「悪夢再来!?慰安婦問題めぐる『日韓合意』が白紙に戻る可能性」という記事を書いた(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48634)。日韓合意からわずか半年で、韓国内で「見直し論」が急浮上していることを背景に、慰安婦問題をめぐる時計の針が再び逆戻りする可能性について触れたものだ。 それからまた